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歯周病菌が引き起こす心内膜炎・誤嚥性肺炎

2016年8月12日

歯周病は歯周病菌による感染症です。そのため、歯周病菌が歯肉の血管から全身に広がることで、全身のさまざまな臓器に新たな感染症を引き起こすことがあります。
なかでもよく知られているのが、心内膜炎です。心内膜とは心臓の内側を覆っている膜のことをいい、心内膜に細菌が感染して炎症を起こす病気が心内膜炎です。心内膜炎の原因菌の約半分は、口のなかの細菌(口腔常在菌)の一つである緑色連鎖球菌ですが、これが歯周病の原因菌の一つとされています。
口の中の細菌は、しばしば血管に入り込んでいるのですが、健康な人の場合、免疫による防御機能が働き、入り込んだ細菌を撃退しているので、感染することはめったにありません。しかし、口のなかの細菌は非常に付着する力が強く、ときに心臓弁膜などに定着して増殖し、心内膜炎を起こすことがあります。なかでも歯周病菌は、外毒素である白血球毒素を持っており、免疫細胞である白血球に抵抗して心臓弁膜に付着・定着するといわれています。
心内膜炎は、もともとも別の疾患を持っている人に起こりやすく、先天性心疾患で心臓の弁に障害のある人や、ペースメーカーを付けている人などは、とくに注意が必要です。
また、歯周病菌は血管を介さずに、ほかの臓器に感染することもあります。誤嚥性肺炎は、食べ物や飲み物が誤って気管に入り、その際に口の中の細菌も一緒に入り込むことで起こります。誤嚥性肺炎の原因としても、歯周病菌はよく知られています。誤嚥性肺炎はとくに高齢者によく起こる病気ですが、歯周病もまた高齢になるほど増えてきます。加齢にともない、歯周病予防の重要性が高まるということです。
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歯周病とメタボリックシンドロームの深い関係

2016年8月10日

近年、何かと話題の「メタボリックシンドローム」。メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪型肥満に高血糖、高血圧、脂質異常症といった複数の生活習慣病を併せ持った状態をいいます。それぞれの病気は単独では軽症でも、複数の病気が重なると動脈硬化が進みやすく、心筋梗塞や脳卒中の危険性を高めるとして、予防・改善の必要性が叫ばれています。
実は、歯周病はこのメタボリックシンドロームとも深いかかわりがあるといわれています。九州大学の研究者の調査によると、肥満の人はそうでない人に比べて3.4倍、重度の肥満の人になると8.6倍も歯周病になりやすいことが証明されています。一方で、歯周病には、メタボリックシンドロームの危険因子の一つである糖尿病とも深く関係しています。
つまり、肥満と糖尿病を併せ持っている人は、メタボリックシンドロームが進みやすいと同時に、歯周病の危険も高まるということです。メタボリックシンドロームと歯周病は、それぞれが動脈硬化を進める危険因子となるため、両者が肩を並べて進行すると、心筋梗塞や脳卒中を起こす危険性をますます高めることになります。
また、メタボリックシンドロームの危険因子である高血糖、高血圧、脂質異常症は、いずれも食生活が深く関連している病気です。食生活の改善はこれらの生活習慣病予防の基本でもあり、ポイントは「バランスの良い食事をよく噛んで食べる」ことにあります。その土台となるのが、歯の健康です。メタボリックシンドロームの予防・改善のためにも、歯周病から歯を守ることが大切といえるのです。
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心臓・血管疾患のリスクを高める歯周病

2016年8月8日

歯周病にかかっている人は、そうでない人に比べて、狭心症や心筋梗塞にかかる危険性が約2倍も高いといわれています。これには、動脈硬化という血管の病気が深くかかわっています。
動脈硬化とは、血管の内壁にコレステロールなどが付着し、血管が硬く狭くなった状態をいいます。動脈硬化が進行すると、血栓(血の塊)ができやすく、血管が詰まったり血管が破れて出血するなどの危険性が高まります。
狭心症や心筋梗塞は、心臓に酸素と栄養を供給している冠状動脈の動脈硬化によって引き起こされます。冠状動脈の血流が不足して、心臓が酸素・栄養不足に陥ると狭心症となり、さらに酸素と栄養の供給が完全にストップすると心筋梗塞に陥り、心臓は壊死してしまいます。
以前は、コレステロールなどの脂質が血液中に多くなりすぎる高脂血症が、動脈硬化の大きな原因とされてきました。しかし最近の研究では、細菌やウイルスの感染が動脈硬化の発症に深く関わっているという見方ができました。細菌やウイルスの感染によって、血管の内壁に炎症が起こり、これが動脈硬化の発症・悪化の引き金になっているというのです。
動脈硬化を起こした血管壁から、歯周病菌が発見されたという報告は多々あります。歯周病菌が歯肉の血管を介して全身の血管へと広がり、動脈の血管壁に感染して炎症を引き起こします。結果、狭心症や心筋梗塞、さらには脳卒中などの危険性を高めるのです。心筋梗塞や脳卒中は、命を落とすこともある重大な病気です。たかが歯周病、歯の病気ではないかなどと、あなどってはいけません。
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歯周病は歯の問題だけでは済まない

2016年8月5日

歯周病と糖尿病の関係は以前から指摘されていましたが、最近さまざまな研究から、そのメカニズムが少しずつ明らかになってきました。
糖尿病は、膵臓から分泌されるインスリンというホルモンの働きが悪くなり、血糖値が異常に高くなる病気です。血糖値が高い状態が長く続くと、血管に負担がかかり、全身のあちこちの血管が障害されます。結果、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害などのさまざまな合併症をもたらします。
高血糖による血管障害は、歯肉にも起こります。血流が悪くなるため、歯周組織は酸素や栄養不足に陥り、歯周病菌が繁殖しやすい環境になります。また、糖尿病になると全身の免疫力が低下するので、歯周病菌と十分に闘うことはできません。さらに、唾液の分泌が低下し、口が渇きやすくなります。唾液には細菌の増殖を抑える作用があり、唾液の分泌が低下すると歯周病菌はますます活発になります。
以上のように、糖尿病は歯周病を悪化させる危険因子である一方で、最近は歯周病が糖尿病悪化の危険因子になりうるという逆の作用もわかってきました。歯周病による炎症が長期化すると、炎症の過程でつくられるサイトカインが増え、活性が増していきます。このサイトカインには、血糖をコントロールするインスリンの働きを阻害する作用があり、糖尿病に歯周病を併発していると、さらに血糖をコントロールできなくなり、糖尿病の治療を妨げたり、悪化させたりしてしまうのです。
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やがて骨が溶けて、歯は抜け落ちる(歯周病の終末)

2016年8月3日

それでは、歯周炎の症状と経過について、さらにくわしく見ていきましょう。
歯周炎になると、歯肉全体が赤く腫れ、ブラッシングをすると出血することが多くなります。また、起床時の口の中のネバつきが強くなり、口臭がすることもあります。ただ、初期のうちは歯肉炎同様に、症状は軽度、あるいはほとんど症状を自覚しないままに経過することもあります。
しかし、炎症が進んで中期になると、硬いもの噛んだだけで歯に違和感を感じたり、腫れたところから膿を排出するようになり、膿のため口臭も出てきます。また、歯肉がやせて下がってくるため、歯が長くなったように見えます。さらに、歯根膜や歯槽骨の破壊も始まっているため、歯のぐらつきも見られるようになります。
それでもなお歯周炎を放置していると、常に膿が出て、ひどい口臭に悩まされるようになります。歯はグラグラになり、噛み合わせるとひどく痛むこともあります。ここまで炎症が重症化すると、歯槽骨が溶けて、歯が抜けるのは時間の問題です。
健康な状態の歯槽骨では、破骨細胞による破壊と増骨細胞による新生が繰り返されており、古い骨から新しい骨へと置き換わっています。しかし、歯周炎による炎症が長期化すると、両者のバランスが崩れます。炎症の過程でつくられるサイトカインの影響で、破骨細胞が優勢になり、骨はどんどん破壊され続けるのです。やがて歯槽骨は溶けてなくなり、支えを失った歯は抜け落ちてしまいます。
歯周炎の終末は歯を失うことですが、実は歯周病は歯だけでなく、全身にも悪影響を及ぼすのです。
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歯周病菌VS免疫システム

2016年8月1日

歯周病菌の感染によって炎症が起こる仕組みを、もう少しくわしく解説しましょう。
歯周病菌が口腔内に繁殖すると、これを排除するため「免疫」という機能が働きます。免疫とは、体内に侵入してきた細菌やウイルスなどの異物から体を守るシステムのことで、免疫システムが働く過程で現われる反応を「免疫反応」といいます。歯周病などに見られる炎症は免疫反応の一つであり、炎症が起こるのは、実は免疫システムが機能している証しでもあるのです。
では、炎症はどのようにして起こるのでしょうか。
歯周病菌が歯肉などに侵入してくると、まずは白血球の一つである好中球とマクロファージが出動し、歯周病菌を排除するために戦います。歯肉炎の段階ならば、細菌の数も少なく、好中球とマクロファージの力で細菌を排除することができます。
しかし戦い(炎症)が長引き、歯周炎へと進行すると、敵は嫌気性菌という強敵となり、細菌の数も増すため、好中球やマクロファージの手には負えなくなります。そこで、今度は白血球の中のリンパ球という細胞が戦闘に加わるようになります。この戦闘で強力な武器として働くのが、サイトカインという物質です。
リンパ球によって作られたサイトカインは、強力に炎症を抑え込もうとします。しかし、重症化した歯周炎では、次から次へとサイトカインがつくられ、結果、サイトカインの活性があまりに強すぎると、敵である細菌だけでなく自分の組織をも傷つけることになるのです。
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骨を破壊していく「歯周炎」

2016年7月29日

「歯周炎」とは、歯槽骨を含めた歯周組織にまで炎症が広がった状態をいいます。歯周炎の原因菌は嫌気性菌と呼ばれ、歯肉炎の原因菌である好気性菌とは性質が異なります。好気性菌は酸素がないと繁殖できないのに対して、嫌気性菌は酸素を嫌うため歯と歯肉のすき間に潜り込んで繁殖します。さらに嫌気性菌は、細胞内毒素といって、自らの細胞内に歯周組織を傷つける毒素を持っているのです。
歯と歯肉の境目には、健康な状態でも0.5~2.0mm 程度の溝(歯肉溝という)があります。しかし、歯肉炎の状態が進んでくると、歯肉溝にプラークや歯石がたまり、次第に溝が深くなっていきます。さらに、この溝へ潜り込んだ嫌気性菌が分泌する毒素によって、歯肉の上皮が破壊され、やがて「歯周ポケット」と呼ばれる病的な溝が形成されます。
歯周病が進むにつれて歯槽骨が破壊されることにより、歯周ポケットの溝も深くなります。そのため、歯周ポケットの深さは歯周病の進行段階を知る一つの目安となります。
歯周ポケットが浅い初期の段階であれば、徹底した治療とプラークコントロールによって改善することも可能ですが、歯周ポケットがさらに深さを増すと、溝の奥に入り込んだプラークや歯石を取り除くのが難しくなります。歯周ポケットは歯石でふたをされたような状態になり、そこはまさに酸素を嫌う嫌気性菌にとって、絶好の繁殖場所となってしまうのです。
歯周ポケットの奥深くで繁殖する歯周病菌は、長期にわたって歯周組織を攻撃し続けます。歯肉はもちろん、歯根膜や歯槽骨まで次第に破壊していくのです。
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歯肉が炎症を起こす「歯肉炎」

2016年7月27日

歯周組織に炎症が起こる病気を総称して歯周病といますが、このうち、炎症が歯肉に限られているものを「歯肉炎」といいます。
歯肉炎の原因菌は好気性菌と呼ばれ、酸素を好むため歯肉の表面に棲みつき、炎症を起こします。
炎症を起こして腫れてくるのは、歯と歯の間の歯肉です。鏡でみるとおわかりいただけるように、歯と歯の間の歯肉は引き締まった三角形をしています。健康な歯肉はピンク色をしていますが、歯肉炎になると三角の部分が赤くなり、腫れて盛り上がって見えます。炎症が進むにつれて、歯肉はさらに赤く腫れ上がり、ブヨブヨしてきます。
この段階で歯科を受診し、プラークや歯石をしっかり取り除くケアを行えば、健康な歯肉を取り戻すことができます。
ただ、歯肉炎の段階では、痛みはほとんどありません。また、歯槽骨は侵されていないので、歯がグラグラするような症状もみられません。朝起きたときに口の中がネバネバしたり、ブラッシング時に出血するなどの症状がみられることはありますが、日常生活に支障をきたすほどではないため、見過ごされることが多いのです。
また、歯肉炎の症状は一過性で治まったり、再び発症したりを繰り返すため、症状が治まると、治ってしまったと油断しがちです。こうして歯肉の炎症をなおざりにしていると、いつかは骨が破壊される歯周炎へと進んでしまうのです。
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「歯周病」ってどんな疾患?

2016年7月25日

歯の周囲で歯を支える組織を「歯周組織」といます。歯周組織は、歯肉(歯ぐき)、セメント質、歯根膜、歯槽骨で構成され、これらの歯周組織が炎症によって侵される病気が「歯周病」です。
現在、成人の約80%以上が歯周病にかかっているといわれています。歯周病は加齢にともない発症、また進行することが多いせいか、その原因は老化にあり、防ぎようがないと思われている方も多いようです。しかし、歯周病は老化現象によるものではありません。むし歯と同様、細菌によって引き起こされる感染症の一つなのです。
歯周病の原因となる主な細菌(歯周病菌)は30種類程度といわれていますが、これらの細菌は、その性質から大きく2つに分けられます。
1つは、歯肉の表面に張り付いて歯肉に炎症(歯肉炎)を起こさせるものです。そして、歯肉の炎症を放置していると、歯と歯周の間に「歯周ポケット」と呼ばれる溝ができます。
2つ目のグループは、この歯周ポケット中に棲みつき、次第に歯槽骨を破壊してしまうのです。こうして歯周病は、歯肉の表面から奥へと進み、次第に歯槽骨を破壊してしまうのです。歯周病はその進行段階から「歯肉炎」と「歯周炎」に分けられます。
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音の出ないタービンや足指もみサービスも

2016年7月22日

歯科先進国のアメリカでは、歯を削るときに使うタービンの音を消したエアーアブレーションという機械が普及しています。これは、圧縮空気でアルミ粉末をシュッと吹きつけることによって、歯を削る方法です。
ほかにレーザー治療もタービン独自のウィーンとうなる音はしません。日本でもすでに導入している歯科医院が増えています。
治療用の椅子に座ったとき、目の前にイメージビデオが流れるようなモニタを設置したり、ヘッドホンで音楽を聴きながら、おなかに振動与えてリラックスさせるボディソニックを取り入れている医院もあります。
さらには、治療前に、肩や足の指をマッサージしてくれるところさえ登場しています。このように、いまは「タービンレス」「ペインレス」がもはや当たり前という「レスの時代」です。さまざまな工夫をこらしている歯科医院があるので、怖がりな人はぜひこうした医院を探してみてください。リラックスした環境で心地よい治療体験ができれば、やがて恐怖心も軽減してくるはずです。
一壺歯科医院
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