2018年5月29日
歯周病は、日本人の約8割が罹患しているといわれている病気です。
それだけの多くの人が歯周病に罹患しているにも関わらず、自分が歯周病だという自覚が無い人が多いのが現状です。
歯周病は、初期の段階では、痛みなどの自覚症状がほとんど無いまま進行していきます。
気がついた時には、中程度から重度にまで進行している事があります。
できるだけ、自覚症状の少ない”初期の歯周病”のうちに気がついて、早めに対処する事が大切なのです。
今日は、歯周病のセルフチェックポイントを紹介したいと思います。
毎日の歯みがき習慣に加えて、歯周病のセルフチェックをしてみましょう。
<歯周病のセルフチェックポイント>
(1)初期の段階から現れる症状
・ 歯ぐきが赤く腫れている
・ 歯を磨いたり、固いものを食べると血が出る
・ 歯ぐきがむずがゆい
・ 口の中がネバネバとする
・ 口臭が気になる
・ 歯が浮いたような感じがする
鏡で見た時に、歯ぐきが赤くなっていたり、プヨプヨと腫れている事があります。
前歯の歯と歯の間部分の歯ぐきは、健康な状態では、ピンク色で三角に引き締まっていますが、炎症がある状態では、赤く張れ、丸くふくらんでいるように見えるので、わかりやすいです。
(2)中程度から重度で現れる症状
・ 歯が長くなったような気がする
・ 歯がグラグラとする
・ 歯ぐきから膿が出ている
このような症状がある場合には、歯周病はかなり進行している可能性があります。
残念ながら、歯を残せない場合もあるでしょう。
早く受診し、治療を開始すればするだけ、歯を残せる可能性が高くなります。
早めに受診をするようにしましょう。
当院では、歯周病治療を行っております。ご不安な事がございましたらお気軽にご相談ください。 http://www.icco-d.com/0520periodontitis/
2018年5月26日
歯周外科治療「フラップ手術」とは、歯周病が中等度以上に進行してしまった場合、歯周ポケット内の清掃を目的に行われる手術です。
歯周病になると、歯を支える骨(歯槽骨)が徐々に溶かされて「歯周ポケット」を形成します。
歯周病の治療では、歯周ポケット内の歯石や細菌を除去していく必要があります。
ポケットに器具を入れて清掃を行うのですが、歯周ポケットが深くなったり、複雑な形態をしていると、上から手探りで清掃をするのが難しくなります。
フラップ手術は、歯ぐきを切開して、歯周ポケット内が目視できる状態にして、歯の根に付着した強固な歯石や、細菌を取り除き、ポケット内に残った炎症性組織(歯周病菌の侵された歯ぐき)を取り除きます。
フラップ手術は、歯周ポケット内を目視して、徹底的に汚れを除去する事ができる方法で、歯周病の進行を一時的に食い止める事ができます。
しかし、注意しなくてはいけないのは、これで歯周病が完治する訳では無いという事です。
引き続き、歯科医院で歯周病菌の除去等のクリーニングを続けながら、毎日の歯みがき等のホームケアをきちんと行っていく必要があります。
歯周病治療は、必要に応じて外科手術を行う事があります。当院では、歯を残すために、様々な最新歯周病治療法も取り入れています。
当院では、歯周病治療を行っております。ご不安な事がございましたらお気軽にご相談ください。 http://www.icco-d.com/0520periodontitis/
2018年5月23日
お子さんがいらっしゃる方は、お子さんの歯ブラシをどのように選んでいますか?
歯の汚れを効率良く落とすためには、歯ブラシの選択がとても大切です。
子どもの歯ブラシの選び方の基本を紹介していきましょう。
・ 歯ブラシは2本用意すること
子どもの歯みがきは、必ず仕上げみがきをするようにしましょう。
この時、歯ブラシは、自分でみがく用の子ども用歯ブラシと、仕上げ用の歯ブラシを用意するのが良いでしょう。
小さな子どもの場合は、歯ブラシの毛を何度も噛むなどして、毛先が早くボロボロになりがちです。
毛先が開いたような歯ブラシでは、せっかく丁寧に歯みがきをしていても、汚れの除去効率は悪くなってしまいます。できるだけ歯ブラシは2本用意するようにしましょう。
・ 歯ブラシのヘッドの大きさ
歯ブラシの毛が埋まっているヘッド部分は、小さめのものが良いでしょう。
子どものお口の中は特に狭いです。仕上げ用歯ブラシは、ヘッドが小さいものを選びましょう。
子ども用歯ブラシも、もちろん小さめのものが良いですが、幼児期の場合は、汚れを取るというよりは、”習慣づけ”の意味合いが大きいです。
楽しく歯みがきをするために、気に入ったキャラクターものなどを選んでも良いでしょう。
・ 歯ブラシの柄
子ども用歯ブラシの柄は、お子さんが握りやすいものを選ぶようにしましょう。
また、仕上げみがき用の歯ブラシは、力加減がしやすい、細長くストレートのものがおすすめです。
当院では、予防歯科診療、小児歯科を行っております。
ご不安な事がございましたらお気軽にご相談ください。 http://www.icco-d.com/0525preventive/
2018年5月20日
PMTCとはプロフェッショナル・メカニカル・ティース・クリーニングの略で、歯科医院で歯の専門家(歯科医/歯科衛生士)が、専用の機会を使って、歯をクリーニングする方法です。
毎日、丁寧に歯みがきをしているつもりでも、歯と歯の間や、歯と歯ぐきの境目など、ホームケアだけでは除去できない汚れがあります。
PMTCでは、普段の歯みがきでは除去しきれない汚れまで、きれいに取り除く事ができます。
それから「バイオフィルム」というのをご存知でしょうか?
「バイオフィルム」とは、膜状に形成された細菌の集まりです。排水口の”ぬめり”のようなものをイメージすると分かりやすいと思います。
バイオフィルムは、細菌自体が膜のようなバリアで覆われている状態で、ネバネバとしていて簡単に破壊する事ができません。
PMTCでは、このバイオフィルムを効果的に除去する事が可能です。
自分では難しい歯と歯の間部分や歯の裏側、歯と歯ぐきの境目まできれいに除去する事ができます。
PMTCでは、汚れを除去すると同時に、歯の表面を滑らかにするため、施術後は汚れが付きにくくなります。
バイオフィルムは3か月程度でまた強固に付着してくるので、3か月に1回程度 PMTCを受けるとより効果的です。
当院では、予防歯科治療を行っております。ご不安な事がございましたらお気軽にご相談ください。 http://www.icco-d.com/0525preventive/
2018年5月17日
虫歯が進行し、歯の神経にまで到達すると、歯の神経を抜く治療をしなくてはなりません。「歯の神経を抜く」とは、どういう事なのか、解説していきたいと思います。
「歯の神経」とは、「歯髄(しずい)」といわれる組織で、感覚を司る神経だけでなく、栄養を運ぶ血管や、リンパ管が通っています。
「歯の神経を抜く」とは、歯の中を通っている歯髄を取り除く事を指します。
虫歯を取り除いた後、歯髄のある空洞の中を、針のような器具を使って、歯髄をかき出します。歯髄を取り除いた後は、数回にわたって消毒を繰り返し、中が完全にきれいになったら、最終的な薬を隙間なく詰めていきます。
歯の神経を抜く事で、痛覚が無くなるので、虫歯で痛んでいた歯の痛みは無くなります。しかし、歯の神経を抜くと、歯に栄養が運ばれなくなるため、どうしても脆くなるので、歯の寿命が短くなるといわれます。
神経を抜いた後は、徐々に歯の色が茶色っぽく変色してくるため、前歯の場合は目立ってしまうというデメリットもあります。
歯の長く使うためには、歯の神経はできるだけ抜かない方がいいと言えます。神経を抜く治療をするという事は、虫歯はかなり大きくなり、ズキズキと痛む状態だと考えられます。
定期検診をしっかり受け、虫歯を早めに発見し、早めに治療を受け、歯の神経を抜かずに守っていきましょう。
当院では、根管治療を行っております。ご不安な事がございましたらお気軽にご相談ください。 http://www.icco-d.com/0515konkanchiryou/
2018年5月14日
親知らずが虫歯になってしまった場合は、治療をした方がよいのか、それとも抜歯してしまった方がよいのでしょうか。
親知らずは、一番奥に位置している歯で、歯みがきが行き届かない事も多く、虫歯になりやすい歯です。歯ぐきの炎症も起こしやすく、抜歯する事が多い歯でもあります。
しかし、親知らずは全てのケースで抜歯をすすめるわけではありません。
虫歯になっていても、抜歯をせずに、治療をして残した方が良い場合があります。治療ができるケース/した方がよいケースは次のような場合です。
・ 親知らずがしっかりと噛み合っている
親知らずがしっかりと反対の歯と噛み合っていて、噛み合わせに参加している場合には、他の歯と同じように虫歯の治療をした方が良いでしょう。
反対側の親知らずが無い、もしくはしっかり噛み合っていない場合は、せっかく治療をしても機能を果たしていないので、抜歯した方が良い事があります。
・ 親知らずがまっすぐに生えていて、お口が大きくあけられる事
真っすぐ生えていえる親知らずであれば、治療が可能です。
横向きや斜めに生えている場合は、治療器具が届かず、虫歯治療が不十分になる可能性があるので、抜歯した方が良い事があります。
また、親知らずの虫歯治療は、お口を大きく開けていただく必要があります。お口が大きくあけられる事も条件のひとつです。
顎関節症がある方は、辛い治療になり、顎関節に大きな負担がかかる事が考えられるので、おすすめできません。
・ 手前の歯が大きな虫歯になっている場合
親知らずの手前の歯が、大きな虫歯になっている場合には、多少無理してでも親知らずの虫歯治療をし、歯を残す事があります。
親知らずの手前の歯の寿命が短くなる事が予想されるため、手前の歯を失ってしまった時でも、親知らずが治療に使える事があるためです。
当院では、虫歯治療など一般歯科治療を行っております。ご不安な事がございましたらお気軽にご相談ください。 http://www.icco-d.com/
2018年5月11日
虫歯や歯周病から歯を守るためには、適切な方法できちんと歯みがきをする事が大切です。
一人ひとり、お口の中の状態は異なるので、適切な歯みがき方法も異なります。
お口や歯の形態、病気の状態などに合わせて、それぞれ合った歯みがき方法がありますので、一度歯科医院でブラッシング指導を受けていただく事をおすすめします。
今日は、歯周病に効果的な一般的な歯みがき方法を、紹介したいと思います。
1. 歯と歯ぐきの境目を重点的に
歯周病の予防で特に注意してみがく必要があるのは、歯と歯ぐきの間「歯周ポケット」です。この部分に歯周病菌が繁殖すると、歯の周りの組織に炎症を起こします。
歯周病が進行してくると、歯を支える骨(歯槽骨)が溶かされて、歯周ポケットは深くなり、ポケット内は更に歯周病菌が繁殖しやすくなります。
歯ブラシの毛先を歯と歯ぐきの境目に45度の角度で当てて、歯周ポケットに毛先を入れ込むようにして、細かく動かして軽い力でみがきましょう。
2. 歯周病ケアに適した歯ブラシを使う
先が細くなっているタイプの歯ブラシが、歯周ポケットに毛先が入り込みやすいので、おすすめです。
ただし、歯の面をみがく時には、先細タイプは、汚れが落としづらくなります。できれば、普通の歯ブラシで全体をみがいた後、先細タイプで、歯周ポケット周辺を重点的にみがくなど使い分けるのがおすすめです。
3. 歯間清掃を行う
歯ブラシだけでは、歯と歯の間の汚れを落とす事はできません。デンタルフロスや糸ようじ、歯間ブラシを使用するようにしましょう。
当院では、歯周病治療を行っております。ご不安な事がございましたらお気軽にご相談ください。 http://www.icco-d.com/0520periodontitis/
2018年5月8日
「初期虫歯」という言葉を聞いた事がありますか?
初期虫歯とは、虫歯の穴があく一歩手前の状態の事を指します。歯のエナメル質の中のミネラルが溶け出してしまっている状態です。
まだ、穴があいていないので、痛みなどの自覚症状も無いため、見逃しやすいという特徴があります。歯の表面が白濁したような状態になっています。
虫歯は、一度穴があいてしまうと、治る事はありません。放っておいたら、どんどん虫歯は深くなってしまいます。
ただ「初期虫歯」は違います。
まだ穴があいていない状態なので、適切なケアを続ける事で、穴があくのを防ぐ事ができます。
そして、溶け出してしまったミネラルを再び歯質に取り込み、歯を修復する事ができます。
初期虫歯から健康な歯に戻るためには、毎日のケアが大切です。
・ プラークを残さず落とすこと
毎日の丁寧な歯みがきが大切です。みがき残しが無いように、歯ブラシで丁寧にみがいた後、デンタルフロスや糸ようじなどの歯間清掃用具を使って、歯と歯の間もきれいに汚れを落としましょう。
・ フッ素を利用すること
フッ素には、歯質を虫歯菌の出す酸に強くする作用や、歯から溶け出したミネラルを再び歯質に取り込む「再石灰化作用」を促す作用があります。
フッ素配合の歯磨き粉を利用するのがおすすめです。
初期虫歯から健康な歯には、1日や2日では戻りません。長期に渡ってケアを続ける事が大切です。
当院では、一般歯科診療や予防歯科診療を行っております。ご不安な事がございましたらお気軽にご相談ください。 http://www.icco-d.com/0525preventive/
2018年5月5日
子どもの歯科治療には「小児歯科」という分野があります。
子どもは、乳歯から永久歯の生え変わりがある事、また治療を受ける患者様が、まだ精神的に未成熟な子どもである事など、一般の歯科とは違う、特殊な面があります。
乳歯の虫歯も、永久歯の虫歯とは違った特徴があるので、紹介していきましょう。
<乳歯の虫歯の特徴>
・ 歯と歯の間にできやすい
歯と歯の間など、見た目にわかりづらい場所に虫歯ができる事が多いです。虫歯ができても気付くのが遅れてしまう事があります。
・ 乳歯の虫歯は、黒ではなく白〜茶色っぽい色をしている
虫歯というと黒い色のイメージがあると思いますが、進行の早い乳歯の虫歯は、白色〜茶色っぽい色をしている事が多いです。
・ 虫歯になっても痛みがでにくい
子どもは痛みの感覚がまだ未発達なので、虫歯が進行していても、痛みをあまり感じていない事があります。
また、痛みの場所をうまく表現できない事もあります。仕上げみがきの際は、小さな変化を見逃さないよう観察するようにしましょう。
・ 乳歯はエナメル質が薄く虫歯が進行しやすい
乳歯はエナメル質が薄いため、虫歯が進行しやすく、進行するとすぐに神経にまで到達してしまいます。
これらの乳歯の虫歯の特徴は、親御さんに知っておいていただきたいと思います。
乳歯は時期がくれば、抜け落ちて、永久歯に生え変わる歯ですが、虫歯にして良いわけではありません。
乳歯が虫歯になる事で、次に生えてくる永久歯が弱くなる事、歯並びが悪くなる事、発音などの発達に影響が出る事、咀嚼機能の発達に影響が出る事が考えられます。
乳歯を虫歯にしないためには、毎日の丁寧な歯みがきと仕上げみがき、歯科医院の定期検診を行うようにしましょう。
当院では、小児歯科治療を行っております。
お子様の歯の事で、ご不安な事がございましたらお気軽にご相談ください。 http://www.icco-d.com/
2018年5月2日
「歯周病」という病名を聞いた事がある人が多いでしょう。
歯周病は、歯を支える歯ぐきや歯槽骨に炎症を起こす病気です。成人の8割が罹患している、もしくはその予備軍だと言われている病気です。
これだけ多くの人が罹患している病気ですが、自分が歯周病だと自覚している人は、実際の罹患者数よりも、かなり少ない人数なのでは無いでしょうか。
歯周病は、初期の段階では、自覚症状が少ない病気です。
痛みなどが無いため、自分が歯周病である事を自覚していない人が多いのです。
では、そんな自覚症状が少ない歯周病を放置しているとどうなるのでしょうか?歯周病の進行を、順に説明したいと思います。
・ 初期の歯周病
最初は、歯ぐきの腫れ、歯ぐきからの出血が見られるようになります。
出血はダラダラと血が出るわけでは無く、歯みがきをした時に歯ブラシがうっすらピンク色になる程度なので、気がつかない事も多いでしょう。
炎症は歯ぐきに限局していて、治療も容易です。
歯垢や歯石の除去、毎日の適切な歯みがきができれば、徐々に改善していきます。
・ 中程度の歯周病
歯ぐきから、歯を支える歯槽骨にまで炎症が広がります。歯槽骨は徐々に溶け始め、歯と歯ぐきの間の歯周ポケットは深くなり、ポケット内で歯周病菌が繁殖します。
歯ぐきの腫れや出血に加えて、噛んだ時に痛む事もあります。
歯槽骨が半分以上溶けてくると、歯を指で押した時に、グラグラと動くようになります。
できるだけ早く、歯周病治療を開始し、進行を食い止める必要があります。
歯石除去と歯みがき方法の改善の他、歯周外科治療が必要になる事もあります。
・ 重度の歯周病
歯槽骨の大部分が溶かされ、歯ぐきも大きく腫れるようになります。
膿が排出され、口臭もひどくなります。
歯はグラグラと大きく動くようになり、最終的には、歯は抜け落ちてしまいます。
歯周病は、痛みなどの自覚症状が出る頃には、中程度から重度にまで進行してしまっている事が考えられます。
できるだけ初期の歯周病の状態で気がつき、その時点から進行を予防していく事が大切なのです。
当院では、歯周病治療を行っております。ご不安な事がございましたらお気軽にご相談ください。 http://www.icco-d.com/0520periodontitis/