「歯周病」ってどんな疾患?
2016年7月25日
歯の周囲で歯を支える組織を「歯周組織」といます。歯周組織は、歯肉(歯ぐき)、セメント質、歯根膜、歯槽骨で構成され、これらの歯周組織が炎症によって侵される病気が「歯周病」です。
現在、成人の約80%以上が歯周病にかかっているといわれています。歯周病は加齢にともない発症、また進行することが多いせいか、その原因は老化にあり、防ぎようがないと思われている方も多いようです。しかし、歯周病は老化現象によるものではありません。むし歯と同様、細菌によって引き起こされる感染症の一つなのです。
歯周病の原因となる主な細菌(歯周病菌)は30種類程度といわれていますが、これらの細菌は、その性質から大きく2つに分けられます。
1つは、歯肉の表面に張り付いて歯肉に炎症(歯肉炎)を起こさせるものです。そして、歯肉の炎症を放置していると、歯と歯周の間に「歯周ポケット」と呼ばれる溝ができます。
2つ目のグループは、この歯周ポケット中に棲みつき、次第に歯槽骨を破壊してしまうのです。こうして歯周病は、歯肉の表面から奥へと進み、次第に歯槽骨を破壊してしまうのです。歯周病はその進行段階から「歯肉炎」と「歯周炎」に分けられます。
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