2020年2月21日
歯周病の治療後に歯が浮いたように感じたり、歯が染みたりして不安になる方は少なくありません。
結論から言えば、この症状は自然なものですので、ご安心ください。
歯周病の治療というのは、原則として口内のクリーニングです。
もう少し詳しく説明すると、歯周病になっている歯の歯周ポケットの中の歯垢や歯石を除去することです。
健康な人であれは日々の歯みがきで歯垢を除去することで歯周病になることを防げます。
しかし、歯周ポケットが深くなると歯ブラシの届かないところに歯垢がたまってしまい、歯周病が改善できなくなります。
そのため、まずはこの歯周ポケットにたまった歯垢や歯石を除去することが重要なのです。
この歯石を除去するとき、歯石をかきだすように除去するため歯を抜く方向の力がかかるのです。
その結果、治療後しばらく歯が浮いたように感じます。あくまでも感覚的なもので、徐々におさまってきますのでご安心ください。
また、いままで歯垢や歯石で覆われ、細菌たちに少しずつ侵されて薄くなった歯の表面が顕わになりますので、歯が敏感になって染みることもあります。
この点についても、歯の再石灰化などで徐々におさまっていくことでしょう。
ただし、いつまでたっても(2週間以上)違和感や痛みがなくならない場合は、すぐに歯科医へ相談するようにしてください。
歯周病治療でご不安なことがございましたら、お気軽にご相談ください。
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2020年2月18日
歯周病の原因は細菌です。
そのため、お口の中の細菌を除去するのが歯周病を防ぐ最善の方法になります。
つまり、毎日の歯みがきで歯垢を除去することが重要になるわけです。
じつは、唾液でお口の中を潤しておくことも、歯周病を防ぐ大事なことのひとつです。
唾液には殺菌効果と洗浄効果がありますので、お口の中が唾液で潤っていれば、歯垢になる前の細菌を洗い流してきれいにする効果が期待できるからです。
しかし、残念ながら歯周病で歯を失いやすい年齢になると、少しずつ唾液の分泌量が落ちていくことが知られています。
そのため推奨するのが、「ガムを噛むこと」なのです。
噛むという行為は唾液の分泌を促しますので、ガムを噛むだけでお口の中が潤います。
ガムの種類によっては、わずかながら歯みがきのように歯垢を取り除く効果があるものもあるので、それも良い効果が期待できます。
ただし、食後すぐに甘いガムを噛むのは逆効果になりますので、避けるようにしてください。
食事中に溶けてしまった歯の表面を再石灰化するのに2時間から3時間必要ですので、ガムを噛むのは食後しばらくしてからにしましょう。
なお、すでに歯周病になっている人は、ガムを噛むことによって余計な力がかかって症状がひどくなることがありますので、あまりおすすめできません。
歯周病予防でご不安なことがございましたら、お気軽にご相談ください。
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2020年2月15日
歯周病は自覚症状もなく進行し、気が付いたときには歯を失ってしまうほど進行していることも少なくない、恐ろしい病気です。
しかし、そんな歯周病にも兆候というものが存在します。
その1つが、歯茎のむず痒さです。
歯周病は、歯と歯茎の隙間にたまった歯垢の中の細菌が作り出す毒素によって始まります。
毒素を浴びた歯茎は、自己防衛のため細菌を殺すための白血球を呼びます。
すると、歯茎に走っている血管内の血流が増えて歯茎が腫れるのです。
これが炎症の始まりです。
ただ、この炎症が断続的に起こり続けることで歯周ポケットが深くなり、より炎症がひどくなってしまう悪循環に陥ってしまいます。
このとき、最初の段階の炎症に気付けない人がほとんどですので、歯周病は自覚症状がないと言われるのです。
しかし、お口の中が敏感な人の場合、炎症によって歯茎が腫れることで「痛み」までではない刺激を感じ、それをむず痒さと認識します。
もしお口の中がむず痒くなったら、遠慮せず歯科医へ相談してください。その段階で歯周病を見つけられれば、治療も簡単なものになる場合がほとんどなのです。
歯周病の症状に疑問点などがございましたら、お気軽にご相談ください。
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2020年2月12日
根管治療は歯の根の中の神経や血管などを除去し、殺菌消毒して薬剤を詰めたあと密閉する治療です。
そんな根幹治療を受けたあと、様々な症状が出て不安になることがあります。
それらの一般的な原因を説明しましょう。
・痛み
根管治療は神経を取ってしまいますので、歯の痛みは感じなくなります。
それでも痛みを感じる場合は、治療によって傷がついた歯肉の炎症がほとんどです。そのため、怪我が治癒するように数日で痛みがひいてきます。
ただし、詰めた薬が体にあわない場合もありますので、痛みが2週間以上長引く場合は、必ず歯科医へ相談してください。
・歯の違和感
こちらも神経を取っている歯そのものが感じるものではありません。治療によって歯茎に負担がかかり、少し違和感を覚えることがあります。
ただし、いつまでも違和感が消えない場合は、神経を取り切れていないことが考えられますので、歯科医に相談してみましょう。
・薬品の臭いがする
治療したあと数時間は、根管治療で使用した薬品が口内に残って気になることがあるかもしれません。
しかし、いつまで経っても薬品の臭いが消えない場合、密閉が不完全なことや治療した歯に穴や隙間がある場合がありますので、すぐに歯科医へ相談しましょう。
根管治療についてご不安なことがございましたら、お気軽にご相談ください。
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2020年2月9日
根管治療は歯の根(根管)に感染した細菌を除去する治療ですが、その工程は大きく「抜髄(ばつずい)」「根治(こんち)」「根充(こんじゅう)」の3つに分かれます。
それぞれ少し詳しく説明しましょう。
・抜髄
歯の根の中にある歯髄(神経や血管など)を抜いてしまう処置です。
歯髄を抜けば痛みはおさまりますが、根管内に細菌が残っていては虫歯は進行しますので、これだけでは終わりません。根管内の細菌を除去しなければいけません。
・根治
根管内に残った細菌や冒された歯を取り除く処置です。
針の先の部分がヤスリのようになっているファイルと呼ばれる器具を使って、細い根管を広げるように削っていいます。
根治は根幹の数だけ行いますので、奥歯などで細かく分岐している場合はとても時間のかかる作業です。
この分岐がどうなっているのは事前にレントゲンで調べてご説明しますが、目で見て初めて見つけられる枝もありますので、一筋縄ではいかない治療です。
・根充
根治で細菌を除去した根管に細菌が再度感染しないよう、根充材を詰めて埋めてしまいます。
根管ごとに深さを測り、少しずつきっちりと詰めていきますので、この処置も時間がかかることが多いです。
ここで細菌が入り込んでは意味がありませんので、滅菌体制を整えて根充することが重要です。
以上が根管治療の3つの工程です。
それぞれに時間がかかり、患者様にもご負担がかかりますが、歯科医の精一杯の集中力がいる処置ですので、ご協力ください。
根管治療についてご不安なことがございましたら、お気軽にご相談ください。
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2020年2月3日
根幹治療は歯の根の中を殺菌消毒したあと、できた空洞に薬剤を詰めて密閉することで治療を終えます。
じつはこの薬剤には、3つの役割がありますので詳しく説明しましょう。
・根管の消毒
根幹治療の成否は根幹内の細菌を確実に駆除できるかどうかにかかっています。
根幹治療では様々な器具を使うなどして徹底的に最近を除去しますが、気付けない根幹の存在や除去しきれない細菌が存在する可能性は否定できません。
そのため、薬剤によって消毒するのです。
・歯の根にできた傷の回復を促す
特に歯の根の奥に膿が溜まっていた場合などは、歯茎へのダメージは大きく、患者様の治癒力だけでは時間がかかりすぎる可能性があります。
そのため、傷が回復するために必要な栄養素などを補給する薬剤を含める場合があるのです。
・痛み止め
神経を抜いてしまったとはいえ、歯の根の奥にできた炎症が治るまではズキズキと痛む場合があるでしょう。
特に治療後すぐから数日は痛みや違和感がありますので、この役割は重要になります。
もちろん、痛み止めのお薬が処方されるとは思いますが、ピンポイントで傷口に接するところに薬剤があれば効果が高いでしょう。
根幹治療についてご不安なことがございましたら、お気軽にご相談ください。
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2020年1月31日
「唾液の量」というのは、お口の環境や生活の質を大きく左右する要因です。
まず、物理的な点としては食事や会話のしやすさに関わります。
唾液がお口の中を濡らすことで、かんだり飲み込んだりといった食事や、発音をスムーズに行うことができるようにしてくれます。
それに加えてたべものや歯が当たるなどしても、唾液が滑るなどして怪我をしにくくなっているでしょう。
また、噛み砕いた食事が唾液と混ざり合うことで、舌で味を感じるセンサー(味蕾)で味を捉えられるようになります。つまり、味覚にも大きな影響があるのです。
それに加えて、唾液が分泌されることでお口の中の洗浄効果も期待できます。食べかすや口から入ってきた細菌を、唾液が洗い流してしまうわけです。
唾液には殺菌作用もありますので、細菌を殺したり弱らせたりしてくれますし、お口の中にできた怪我の消毒効果もあります。
唾液の殺菌効果や洗浄効果によって、じつは虫歯や歯周病、口臭を防いでもくれているのです。
そのため、口呼吸をしている人や唾液の分泌量が下がった高齢者などは、お口の環境を意識してケアしなければいけません。
お口の健康でご不安なことがございましたら、お気軽にご相談ください。
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2020年1月28日
被せ物(クラウン)は、治療後の歯に被せて歯の機能や見た目を整える補綴物の一種です。
一般的に「銀歯」と呼ばれる銀合金製のものの他に、金を使った金歯や樹脂製のもの、セラミックなど様々な素材のものがあります。
それらに共通して言えることは、クラウンの内側にある歯に異常があっても見た目にわかりにくい、ということです。
樹脂にしろ金属にしろ、クラウンは虫歯に冒されることはありません。特にセラミックは劣化することが少なく自然の歯に近いので、見た目は健康な歯に見えます。
しかし、どれだけピッタリと被せられていても、段差や隙間がゼロの状態はありえません。
そして、そんな段差や隙間こそ、細菌たちにとって格好の住み処になるのです。
症状によってはクラウンを外さずに治療したり、再度新しいクラウンをしたりすることもできます。
しかし、気付かない間に虫歯がひどくなっていることが多いため、クラウンどころか歯を失ってしまうことも少なくないのです。
クラウンをした歯は意識して歯みがきするとともに、違和感を覚えたらすぐに歯科医へ相談しましょう。
他院で治療したことのある歯でも、違和感がございましたらお気軽にご相談ください。
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2020年1月25日
大きな虫歯の治療では、削った後を詰め物で補うことができませんので、被せ物(クラウン)を使って穴をふさぎます。
しかし、ただ歯に被せるだけではぴったりと合わせおくことが難しく外れてしまうリスクがあるため、「コア」という芯を残った歯に埋め込んで、そこにクラウンを取り付けるのです。
そのため、クラウンをする時には、クラウンそのものとコアの材質などを歯科医師から尋ねられることがあるでしょう。
一般的に、以下のような種類があります。
・コア(★は保険適用内です)
銀合金★
レジン(樹脂)★
ゴールド
ファイバー
・クラウン(★は保険適用内です)
銀合金★
レジン(樹脂)★
ゴールド
ハイブリッドセラミック(レジン+セラミック)
メタルボンド(金属+セラミック)
オールセラミック(セラミックのみ)
すべて保険内で行うのであればそれほど選択肢はほとんどないかもしれません。
しかし、奥歯など力がかかる歯の場合はコアの選び方によってはせっかく治療した歯が割れてしまい、抜歯するしかなくなることもあるのです。
そのため、きちんと歯科医と相談して決めるようにしましょう。
歯科治療にご不安なことがございましたら、お気軽にご相談ください。
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2020年1月22日
歯が失われたときに行うインプラント治療は、入れ歯やブリッジに比べて硬いものも食べられ、審美性も高いため人気があります。
しかしその反面、外科手術となることもあって高額な医療費になり、安易に選択できない治療でもあるでしょう。
また、インプラント治療には、治療費以外にも気をつけなければいけない点がありますので、紹介します。
・メンテナンスの方法
じつは、インプラントは天然の歯よりも歯周病になるリスクが高いのをご存知でしょうか?
インプラントの人工歯に溜まった歯垢は人工歯を冒すことはできませんが、歯茎には炎症を起こします。
そして、そのままにしているとインプラントに沿ってすぐに歯茎の奥にまで進行してしまうのです。
そのため、定期的なメンテナンスの方法や計画、自宅でのメンテナンス方法などを確認しておかなければいけません。
・他の歯への影響
インプラントに設置する人工歯は、一般的に天然の歯よりも硬いものが多いです。
そのため、インプラントの歯とかみ合わせの相手となる歯には思った以上の負担がかかることがあるのです。
そういった「健康な歯に対してどの程度影響があるか」も確認しておくことで、将来のリスクに備えることができます。
歯科治療についてご不安なことがございましたら、お気軽にご相談ください。
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