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2020年5月24日

"他院で左下第二大臼歯を1年前に根管治療をしたが、1ヵ月前に歯肉が腫れてきた。前医にマイクロスコープで確認してもらったが、治療出来ないので抜歯してインプラントを勧められた。抜歯をなるべくしたくない。"ということで来院されました。

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                     (腫脹部位)
レントゲン写真です。

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                    【根周囲の炎症部)

根尖から遠心にかけて歯槽骨に透過像が見られます。

口腔内の状態やレントゲン写真から破折の可能性があります。
感染防止のためにラバーシートで隔離して、破折の確認のために充填物を除去しました。

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                     (赤線が破折部)

破折を確認しましたので状況をご説明してご相談した結果、口腔内接着法にて治療することになりました。

ラバーダム防湿を行い、マイクロスコープ下にて破折部を慎重に削除して、スーパーボンドでそのスペースを封鎖しました。
その後は、通常通り根管治療を行い、補綴処置を行いました。

治療後、2年目のレントゲン写真です。

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根尖から遠心にかけて歯槽骨の改善が見られます。
当初あったような腫脹はなくなり、咀嚼など日常生活に支障はでていません。


治療内容:口腔内接着法、根管治療、補綴
治療回数:6ヶ月
治療費:¥410,000

名古屋 中区 栄 一壺歯科医院

2020年5月12日

歯根膜は、歯槽骨、セメント質、歯肉とともに、歯周組織を構成する組織で、歯根と歯槽骨の間にある厚さ約200μmのコラーゲン線維に富む結合組織です。

歯根膜のおもな機能は、歯の支持、感覚機能、セメント質や歯槽骨への栄養供給、恒常性などがありますが、歯の移植や再植では歯根膜の恒常性が特に重要となります。
恒常性とは、セメント質の吸収や修復、さらに歯槽骨の改造などにより、歯根膜の厚みを一定にしようすることで、そのために、歯根膜の細胞は侵襲を受けるとその増殖能が6倍にもなります。
この歯根膜の恒常性のおかげで、移植や再植の際に生じた歯根と歯槽骨の間の隙間を修復して、治療後は健常歯と同じように噛むことができるようになります。

名古屋 中区 栄 一壺歯科医院

2020年5月10日

左上第一小臼歯の頬側が腫脹したした為に来院されました。
咬合痛があり、頬側の歯肉に発赤もみられました。近心と遠心の歯頚部にはプローブが3mm程しか入りませんが、頬側と口蓋の一部にプローブが深く入るところがあります。レントゲン写真では近心と遠心に歯槽骨の透過像は見られませんが根尖部には透過像が見られます。

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垂直性の歯根破折と診断しましたので、ご本人様には抜歯をおすすめしました。
しかし、ご本人は保存処置を希望され、接着法を選択されましたのでリスクについてご説明し治療に入りました。

破折歯を抜歯しました。

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                        (頬側)
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                     (黄色が破折部)

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                        (口蓋側)
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                      (黄色が破折部)

頬、舌側とも根尖から破折しており、破折部は黒く変色していて感染していると思われます。

接着法では、破折部の感染を取り除く必要があるために、バーにより削合し、生じたスペースにスーパーボンドを填入します。
スーパーボンドが硬化後、余剰部を根面の感染部と共に除去、研磨します。

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                         (頬側)
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                         (口蓋側)

歯牙を抜歯窩に戻して固定しました。

術後3年のレントゲン写真です。

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根尖部に少し透過像があるように見受けられますが、咬合痛や歯肉の発赤,腫脹などの症状はなく、日常生活に不自由はないとのことです。

治療内容:口腔外接着法
治療回数:1回
治療費:¥150,000

名古屋 中区 栄 一壺歯科医院

2020年5月 6日

"右上側切歯が土台ごと脱落してしまい、歯根が破折しているので抜歯と言われたが残せないか"という事で来院されました。

初診時の写真とレントゲン写真です。

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プローブを挿入してみると唇側が破折のために歯肉縁下6mm程欠損していました。

現状では前医の御診断のように治療の第一選択は抜歯となりますが、"抜歯はしたくない"とのご本人様の強いご希望により保存処置を検討しました。

破折が歯肉縁下深くに達しているため一度抜歯をして破折部が歯肉縁上に出るように再植し、歯牙保存します。しかし、歯槽骨内の歯根が短くなり歯冠歯根長比が逆転してしまうため、犬歯と連結して補強することにしました。

再植のために抜歯してみると破折は歯根の約半分までに達していました。

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破折部が歯肉縁上になるように再植しました。

再植後1ヶ月の状態

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                 (黄線が再植前の歯根の位置)

右上犬歯、側切歯の根管治療後、オールセラミックの連結冠にて補綴処置をいたしました。

術後3年のレントゲン写真です。
側切歯の根尖部には骨の添加がみられ、歯根膜の拡大はみられず良好な状態です。

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治療内容:再植、歯内療法、補綴処置
治療期間:7ヶ月
治療費:¥750,000

名古屋 中区 栄 一壺歯科医院


2020年5月 5日

接着法には、口腔内法と口腔外法があり、その違いは抜歯の有無になります。

口腔外法は口腔外で接着法を行うために、抜歯をしなければなりません。
抜歯に際しては、破折している歯牙の強度は低下しているために負荷をかけないで抜歯する必要があり、歯根の形態を精査しなければなりません。

右上第一大臼歯の破折のレントゲン写真です。

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                   (黄線:頬側根 赤線:口蓋根)

このように遠心頬側根の彎曲が大きく抜歯が困難な場合は、口腔外法は禁忌となります。

名古屋 中区 栄 一壺歯科医院

2020年5月 4日

歯内療法の目的は"根尖性歯周炎の予防と治療"ですが、そのためには無菌的処置が最も重要となります。

無菌的処置のために注意しなければならないものに唾液があります。
唾液は1ml中に250~300種類の細菌を7 ~8億も含んでいるため、根管治療時に根管内に唾液が入ってしまうと感染が生じてしまいます。
それを防止するために、ラバーダム防湿を行い患歯から唾液を隔離します。

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ラバーダム防湿を行っても歯とラバーシートの間には小さな隙間があり、治療中に唾液が滲み出てくることがあるため、オラシールというシーリング材を用いて防止します。

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オラシールにより唾液の侵入を防ぐとともに、根管内を消毒する薬剤の誤飲を防止することもできて安心して治療することができます。

ラバーダム防湿に使用するラバーシートはディスポーザブルで使い回す事はありません。

さらに治療に入る前に歯を過酸化水素で、またラバーシートをヨードで消毒して治療環境を整えます。
治療時にはラバーシートがヨードで茶色くよごれたように見えます。

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名古屋 中区 栄 一壺歯科医院

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一壺歯科医院 院長 伊藤茂基

一壺歯科医院
院長 伊藤茂基

【経歴】
1979年 愛知学院大学歯学部卒業
東京自由が丘の歯科医院を経て、沖縄の無歯科医村(東村)診療所勤務。
1986年 名古屋市中区にて開業

【所属学会ほか】
日本歯周病学会会員
日本接着歯学会会員
日本歯内療法学会会員
中区歯科医師会

JCPG(日本臨床歯周療法集談会)会員
JIADSクラブ会員

藤本順平先生 補綴・咬合コース
阿部晴彦先生 総義歯コース
JIADS ぺリオコース
   再生療法コース
   3iインプラントコース
Dr. Rudolf Slavicek オーストラリア咬合学セミナー
Dr. Jan Lindhe ぺリオコース
エムドゲイン ゲル講習会
岡本浩先生
   ぺリオコース
   ぺリオ.アドバンスコース
カリオロジーコース
東京医科歯科大学 ブローネマルクインプラント講習会
石井歯内療法研修会セミナー
石井歯内療法研修会ハンズオン
第9回世界歯内療法会議
フッ素セミナー(東京歯科大学 衛生学講座教授 眞木吉信先生)

※記載の症例の治療費用に関してはホームページの料金表をご覧ください。 ※記載の症例はあくまでも患者様固有の症例ですので、実際には患者様によって治療期間や、治療法など個人差がございます。

一壺歯科医院
http://www.icco-d.com/

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