2014年11月26日
以前、検診を希望され来院された方の前歯の状態です。
前歯の根元が大きく括れていて下顎の2本の歯は頭の部分が折れてなくなっています。
このようになったのは、長年、大きな歯間ブラシを使用していたために歯間ブラシで歯根を削ってしまったためです。(爪楊枝でも同じようになることがあります)
さぞかし痛いのではと思われるかもしれませんが、痛みはまったくありません。
長年にわたって細くなったため、歯髄(神経)も歯根が細くなるにしたがい細くなり、最後には閉鎖して。痛みを感じなかったと思います。
早い時期に歯科医院で正しい歯間ブラシの使用方法をお聞きになり、適正なサイズを選ばれていればと残念に思いますが、歯ブラシは大変熱心にされていましたので歯茎は健康そのものです。
名古屋 中区 栄 一壺歯科医院
2014年11月11日
“物を咬むと痛い”と来院されました。
口腔内を拝見すると右上第一大臼歯に歯が欠けているところがあります。
痛みの原因は歯が欠けているところから補綴物をつけているセメントが溶け出して,歯との間に隙間ができ、補綴物が外れているため咬むと補綴物が動いて痛みがあるのか、歯が欠けているところから歯に亀裂が生じて咬むと歯が押し広げられ痛みが出た可能性があります。
歯にあまり振動を与えないように慎重に修復物を取り除きました。
カリエス(むし歯)になっているところを除去して染色してみると、歯の両側に亀裂がはっきりとあらわれました。
”
右側の亀裂が深く進んでいることが考えられるため抜歯も選択肢に入ると思いますが、ご本人のご希望で保存することにしました。
将来、亀裂が進み歯が割れてしまうことや、歯髄(神経)が感染して壊死してしまう可能性があり大変リスクの高い歯です。
このような亀裂が生じた原因として、歯が薄く残っていたため、咬んでいるうち、そこに亀裂が生じたのではないでしょうか。
みなさんの歯は大丈夫ですか?
名古屋 中区 栄 一壺歯科医院
2014年11月4日
当院の技工を担当して頂いている東京 吉祥寺のアペックス 檜田健幸さんの原稿が、群馬県歯科技工士会発行の”群技かわら版”に掲載されました。
テーマは”調整の少ないクラウンを目指して”
口腔内にお入れする補綴物(冠など)を調整の少ないものにするにはどうしたらいいのか、檜田さんが日頃おこなっている方法が紹介されています。
“その1”の今回は模型作りがテーマです。
感染を防止するため歯科医院から届いた石膏模型や印象(型)の消毒方法について、また、補綴物を製作するために精密な作業模型を製作するにはどうしたらいいのか、檜田さんのノウハウがたくさん書かれています。
この原稿で無調整でセットできた例として、当院の症例が紹介されていました。
咬む所は青色でマークされ、歯ぎしりした時にあたるところは赤でマークされています。
赤と青が同じ位置にあることが良い状態となります。
赤だけの部分があると歯を揺さぶっていることになります。
歯は揺さぶられるのが苦手なため調整する必要があります。
クラウン装着4ヶ月後の写真ですが、装着時と同じ咬合(噛み合わせ)の状態をたもっています。
歯に負担となる赤だけの所はありません。
また、歯にあまり大きな力が加わらないように、咬む所の面積は小さくする必要がありますが適切な大きさになっています。
このようなことが可能なのは、精密な作業模型を使用して顎の動きを考慮した補綴物が作られているためです。
さすが檜田さん。
いつも非常に良い補綴物を製作して頂き、大変感謝しています。
名古屋 中区 栄 一壺歯科医院