テンポラリークラウン
2013年7月25日
テック(TEK)や仮歯と呼ばれることがありますが、歯を削ってから最終的に補綴物が入るまでの間に暫間的に装着する、仮の歯のことを言います。
補綴物が入るまでの”仮の歯だから”といろいろと我慢されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、テンポラリークラウンは削った歯の保護のためだけでなく、いろいろな情報が得られる大切なアイテムです。
隣の歯との長さや傾き、形態などバランスがとれているのか、歯周組織と調和していて清掃性は良いのか、どのような咬み合わせにしたら良いのか、歯は過不足なく適切に削られているのか、など他にもまだまだたくさんありますが治療に際し必要で重要な情報ばかりです。
テンポラリークラウンで得られた情報は歯科技工士に伝えられ最善の補綴物が製作されます。
高い審美性が求められる前歯部のテンポラリークラウンの例をご覧ください。上顎4前歯の再治療例です。
セラミック・クラウンの形態が他の歯とあまり調和していなのと境目が歯肉から出ていて審美的に問題を生じていました。ご本人は”こんなものか”とあきらめていらっしゃいました。
4前歯を患者さんのご意見をお聞きしながらチェアーサイドでテンポラリークラウンを製作して、装着しました。
患者さんは大変満足され”仮歯のままでいいです”と言われていました。
テンポラリークラウンから得られた情報を歯科技工士に伝え歯周組織に為害作用がなく、審美的にも満足できる最終補綴物が製作されました。
名古屋 中区 栄 一壺歯科医院