2013年5月31日
最新のフッ素事情を知りたくて、5月26日に行われた東京歯科大学の衛生学講座 眞木吉信教授によるフッ素セミナーに出席してきました。
フッ素化合物の種類、フッ素の毒性、海外や国内での使われ方、国内の歯科医院や家庭での使い方など、フッ素のベーシックとなることについて多岐にわたりご講演いただきました。
講演の内容につきましては後日、HPかこのブログでお知らせしたいと思います。
前日まで世界歯内療法会議に出席していましたので、とてもハードな4日間でしたが、とても有意義な日々でした。
名古屋 中区 栄 一壺歯科医院
2013年5月30日
今日、5月30日の地元紙、中日新聞に”歯周病がアルツハイマー病を悪化させることを、名古屋市立大と国立長寿医療センターのグループがマウスを用いた実験で明らかにした”と掲載されていました。メカニズムについてはまだ不明とされていましたが、歯周病の治療や予防によりアルツハイマー病の予防や進行抑止ができれば、こんなに良いことはありません。
また、5月16日の中日新聞には、治療で抜歯した歯の幹細胞を培養して、同じ人の抜髄した歯の中に注入して歯髄を再生させる国内初の臨床研究が開始され、その協力者を募集していることが掲載されていました。
この歯髄の再生が一般臨床で行えるようになれば、抜髄した後に起こる様々な問題を避ける事ができ、生活のクオリティーが上がるのではないでしょうか。
最近の歯に関する明るいニュースでした。
名古屋 中区 栄 一壺歯科医院
2013年5月29日
25日は私が今回の会議で最も楽しみにしていた講演が行われる日です。
Shimon Friedman先生の特別講演”インプラント時代!?の再根管治療”とSeung-Jong Lee先生の特別講演”天然歯の再利用:歯の再植と自家移植”の2題です。
私は、根尖病巣のある歯の治療に際し、根管治療を行った方が良いのか、あるいは、抜歯してインプラントにした方が良いのか、いつも迷います。それに対する解答が得られないかとShimon Friedman先生の講演を拝聴しました。
最近の調査によれば、根尖病変のある歯の治療法として、再根管治療よりインプラント治療が選択される傾向にあり、これは、再根管治療の予後がインプラント治療より悪いという歯科医師の認識を反映していると説明されました。しかし、再根管治療の予後は、最新のエビデンスで良好であると支持されており、再根管治療が予後不良として抜歯をして、インプラントにするのは、むしろ患者さんにとって不利益になるとShimon Friedman先生は講演されました。
Seung-Jong Lee先生の講演ではインプラント治療の前に患者様自分の歯を有効に使いたい、といつも考えているのですが、これは正しいのか? これにたいする解答を得たいと拝聴しました。
Seung-Jong Lee先生は、最近行われている意図的抜歯や自家歯牙移植の成功率は80%以上あるといわれています。また、先生の大学での30年に及ぶ実績でも極めて予知性が高い治療法だと報告されていました。また、適応症や移植のテクニック、軟組織や硬組織のマネジメントについてご教授いただき、これからも可能な限り歯の再植や自家移植を行い、歯を保存していきたいと思います。
その他の講演では根管内の洗浄や根尖部のクラックなど明日からの診療に役立つ情報やテクニックを得る事できました。
名古屋 中区 栄 一壺歯科医院
2013年5月28日
23日はプレコングレスコースのため世界歯内療法会議は24日から始まりました。
24日は前日とは異なり多くの先生方(約1500名だったそうです)が参加され外国(30数カ国)の先生が多いのにちょっと驚きです。ネームカードを見ると多くの国名が記入され、いろいろな言葉が飛び交っていました。世界会議ですから当たり前ですね。
講演は、特別講演や各国代表講演など朝8時45分から夜の8時近くまで興味深い講演が続きます。ちょっと離れた4カ所の会場で40近い講演がされているため、スケジュール表とよく相談をして時間のやりくりをしないと聞きたい講演を聞き逃してしまいそうです。
講演は、いままで数本のロータリーNi-Tiファイルで行っていた根管形成が1本に簡素化された事や根管形成を行った後に根管内に残るバイオフィルムに関するものが多かったように思います。
また、基調講演でKenneth M.Hargreaves先生が”歯内療法における再生療法の現状と展望”と題して講演され、その中で再生のティッシュマネージメントについてわかり易く講演して頂けました。おかげで、大府市の国立長寿医療センターで行われている歯の神経の再生についてもより理解を深める事ができました。
名古屋 中区 栄 一壺歯科医院
2013年5月27日
5月23日、24日、25日と3日間にわたり世界歯内療法会議に出席しました。
開場間もない時なので人が疎らです。
(薄暗い所なのに携帯のカメラで撮影したため不鮮明な画像となってしまいました。)
23日は、プレコングレスコースが開催され、興味のあるWaveOneについて開発者の1人でもあり、世界的に著名なDr.C.J.Ruddleによる実習コースに参加することができ、直接お話を聞くことができました。
WaveOneは、いままで数本のロータリーNi-Tiファイルで根管を形成していたものを1本のロータリーNi-Tiファイルで行うことができる、というもので、アメリカの多くの大学でも採用されています。
また、もう一つ興味のあるファイルにSAFファイルがあります。Dr.Z.Metzgerにより開発されたファイルで、いままでのファイルとは根管形成の方法が異なり、根管内にサンドペーパーをかけるようにして行っていきます。実習には参加出来ませんでしたが、Dr.Z.Metzgerの講演を聞くことができ大変有意義な1日となりました。
名古屋 中区 栄 一壺歯科医院
2013年5月22日
5月23日~26日に東京国際フォーラムで開催される世界歯内療法会議に出席いたします。
日本で世界歯内療法会議が開催されるのは初めてです。
歯内療法の過去から未来について世界のスペシャリストからお話が聞ける、またとない機会です。
新しい治療技術や機材など多くの情報を得て、みなさまのお役に立つことが出来るのではないかと思います。
期間中は院長の診療はお休みさせていただきます。ご迷惑をおかけしますがよろしくお願い致します。
名古屋 中区 栄 一壺歯科医院
2013年5月20日
先日、久しぶりに群馬県からお越しになり、歯の亀裂についてご相談させていただいたK.H.様からご感想をいただきました。
一壺歯科医院 奥様へ
木のぬくもりに包まれた落ち着きのある洗練された空間
伊藤医院長の信頼できる確かな治療、
奥様の温かいおもてなし、
スタッフの方の優しい心遣い・・・
一壺歯科医院さんが大好きです!
K.H.
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14年ぶりにお会いすることが出来、たいへんうれしく思いました。
少し御痩せになったように見受けられましたが、以前のようにお元気で安心いたしました。
ご相談の内容はさほど気にされることはないと思います。
お褒めのお言葉をいただきありがとうございます。
今後とも一壺歯科医院をよろしくお願いします。
また、お会いできるのを楽しみにしています。
お元気で!
院長
2013年5月14日
最近、歯根破折ということで来院される患者さんが増えていますのでチョットご説明いたします。
歯根破折は無髄歯によく見られ、特に金属のコアが装着されている歯では多く見られます。
歯が割れていると被せてあるクラウンがとれたりしますが、咬むと痛みがあったりします。これは、咬む事により割れているところが広がり回りの組織を圧迫するために痛みを生じます。
また、破折線に沿って細菌が侵入して炎症を起こし、腫れたり膿みが出るようになったりもします。
破折の状態が長く続くと破折線に沿って骨がなくなってしまいます。そのため、レントゲン写真で歯根の周りが黒く見えたりします。
治療法は残念ですが抜歯が第1選択となります。破折の状況によっては接着法により保存が可能なこともありますが、あまり予後はよくありません。
また、大臼歯では一部の歯根に破折が見られる場合は、破折している歯根だけを抜歯して健全な歯根を保存することも可能です。
名古屋 中区 栄 一壺歯科医院