抜かないでよかった!
2014年2月28日
“抜かないでよかった!” 患者さんの言葉です。
検診時のレントゲン写真で左下第2大臼歯の根周囲に病巣があることがわかり、歯根破折の可能性もあるため、早速、根管治療を始めました。
(赤点で囲ったところが病巣です)
根管を清掃していると近心根から出血があり、なかなか止まりません。穿孔(穴)が疑われました。
日を改めて顕微鏡で精査すると近心根の歯頸部付近に穿孔があり、ご本人に対処法とリスクについてご説明したところ、受付で抜歯を希望され帰宅されました。その後、ご本人は抜歯か治療か大変悩まれ、意を決して治療し歯を保存することになりました。
まず根管内を出来る限り消毒して、穿孔部をMTAセメントで封鎖して、根管治療は日をおいて通法通り行いました。
治療後1年4か月のレントゲン像です。
根周囲にあった病巣はなくなり、骨が新生されています。
患者さんが、このレントゲン像をご覧になって、”抜かないでよかった! すごい、すごい・・・”と感激されました。
私も、治療して良かったと思う瞬間です。
名古屋 中区 栄 一壺歯科医院