X線撮影の利益対損失
2012年6月2日
X線は画像診断では主要な診断方法です。
病気になると正確な診断をして治療に役立てたいと歯科医のみならず患者さんも思います。そのために、十分なX線による画像検査が必要になります。
X線による画像診断が不十分だったために患者さんが損を被ることがあっても、十分だったために損を被ることはありません。しかし、線量が低くてもX線による被爆はあり、そのために将来、損が生じる可能性はあります。でも、X線を使用しないと病気による損が生じてしまいます。
私たちは自然から1年間に実効線量で2mSvほど被爆しています。これは、歯科診療でとられる口内法撮影の0.02 mSvの100倍にあたります。
口内法の線量は少ないですが撮影頻度はできるだけ少なくして被爆を減らし、損が生じない様にして患者さんの不安をなくすよう努力しなければなりません。
(実効線量とは人体が放射線を受けた時の影響を組織や臓器ごとに計算し全身について合計した線量をいいます。)