歯内療法とバイオフィルム
2012年3月10日
バイオフィルとは細菌がつくる菌体外多糖類の膜をいい、その膜の中に桿菌、紡錘菌、糸状菌などいろいろな細菌が複雑な生態系を形成し、抗生物質にたいして強い抵抗性を示します。
感染根管を観察すると根管内はほぼ100%のバイオフィルムで満たされ、歯内療法後になかなか症状が改善しない難治性の症例では、根尖(根っこの先)から出て歯根に形成されたバイオフィルムが関わっています。
また、バイオフィルムの細菌のなかには全身疾患と関係が取りざたされている細菌があり全身の健康のためにも歯内療法によりコントロールする必要があります。