2014年10月10日
30歳以降、もっとも気を付けて頂きたいのが、歯周病予防です。
30歳以上の方の8割は歯周病である、という事を聞いたことがある方も多いと思いますが、実は、30歳以上の方の歯を失う原因の第一位は歯周病であると言われております。
30歳までに歯を失う原因の1位である虫歯は”1本単位”で失われていくのに対し、歯周病は、歯を支える骨を溶かしてしまう病気ですから、”複数本の歯を一度に”失ってしまうケースも少なくありません。
また歯周病は、糖尿病や心疾患、誤嚥性肺炎や骨粗しょう症、妊婦の場合は早産の危険性などと言った、全身の健康へも大きく影響しますので、お仕事や家事でお忙しいとは思いますが、日々のブラッシングと、3ヶ月に1回の定期健診は必ず受けて頂きたいところです。
また、どうしても定期健診に来れない方でも、下記の自覚症状が出たら歯科医院の受診をおススメします。
・朝、口の中がネバネバする。
・歯を磨くと歯茎から血がでる。
・口臭が気になる。
・ときどき、歯茎が腫れる。
・歯肉が下がって、歯と歯の間にすきまができてきた。
・歯がグラグラする。
特に、妊婦さんは、つわりで歯磨きが十分に出来なかったり、女性ホルモンが関係して歯周病になりやすいと言われております。
妊娠中に歯科治療をしたら、レントゲンや麻酔剤が、赤ちゃんに影響しないか心配している方もいらっしゃるようですが、レントゲンを撮るときはしっかりと防護エプロンをすれば大丈夫ですし、麻酔剤が赤ちゃんに影響するという事もありません。
それよりも、早産のリスクの方が高いですので、信頼できる医師・衛生士と一緒に妊娠中の口腔ケアをしっかりと行っていきましょう。
当院では、日々のブラッシング指導も含め、患者様の口腔内の健康の維持にお役立ち出来るよう、さまざまな予防メニューを用意しております。
http://www.icco-d.com/0525preventive/
2014年10月7日
前回、前々回では、お子様の予防について書かせて頂きましたので、今回は青年期における予防について書かせて頂きます。
この時期は、部活や仕事等で忙しく睡眠不足や食事の乱れが発生したりと、生活が不規則になりやすい時期で、お口のケアもおろそかになりがちです。
また、虫歯が出来ても、忙しさにかまけてすぐに歯科医院に行かず、虫歯を放置して進行させてしまったりすりことも多いように思います。
本来であれば、この時期になると永久歯が生えはじめの小中学性の時期より歯が丈夫になっており、むし歯に対してはだいぶ抵抗力もついているので、むし歯になる率も減っているはずなのですが、残念ながらこの時期にむし歯で歯を失う人は非常に多いです。
その原因として考えられるものの一つに、食生活の乱れというのもあります。
ジャンクフード等の柔らかいモノばかり食べていると、「噛む」事が少なくなり、唾液が出にくくなってしまいまうため、本来、唾液によって再石灰化されるべき歯が、唾液が十分では無いために再石灰化されなくなってしまいます。
つまり、脱灰により溶け出した歯を修復することが出来ずに、そのままむし歯になりやすく、進行しやすくなってしまうという事です。
対策といたしましては、
・リカルデントガムなどを食べて、よく噛み、唾液の分泌を増やす。
→「リカルデント」と言うのは実は商標登録で、正式名称は
CPP-ACP(カゼインホスホペプチド:非結晶性リン酸カルシウム)といいます。
リカルデントにも、歯の再石灰化を促す効果があります。
・フッ素入りの歯磨き粉で歯磨きをする。
→フッ素には、再石灰化をより促進させたり、歯質を酸に溶けにくくする働きがあります。
・MIペーストによるミネラル補給
→MIペーストとは、歯の構成成分であるカルシウムとリンのミネラルを豊富に含む
薬用ペーストです。
歯磨きをした後にMIペーストを塗り、30分後にお口をすすぎます。
これにより、歯の再石灰化を促進させ、歯を強化する働きがあります
と言った事が有効になります。
どうしても、部活や仕事の優先度が高くなりがちなこの時期だからこそ、日頃のブラッシングやちょっとした取り組みを、意識を持って実行していく事が大事です。
当院の予防歯科への取り組みはこちら
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2014年10月4日
前回のブログで、乳幼児期の虫歯予防について書かせて頂きましたので、本日は、小・中学生の予防歯科について書かせて頂きます。
小学生の時期、年齢でいうと6~12歳ぐらいの頃は、乳歯から永久歯への生え変わりの時期に当たります。
この時期は、乳歯が抜けたり永久歯が生えて来たりして、歯並びが凸凹になっているため、非常に歯磨きがしにくい時期でもあります。
また、生えたばかりの永久歯はまだ未成熟なため、抵抗力が弱く、虫歯になりやすいという特徴を持っておりますので、この時期は磨き方の工夫をし、時間をかけてしっかりブラッシングを行って下さい。
更にこの時期は、歯並びや噛み合わせに異常が無いかをチェックするための重要なタイミングにもなります。
この時期にしかできない”咬合誘導”のための治療もありますので、お子様の歯並びや噛み合わせで少しでも気になる点があるときは、早めに歯科医師に相談されることをおススメします。
次に、中学生の時期、年齢でいうと13歳~15歳ぐらいの頃、この時期には永久歯は全て生え揃っている頃かと思います。
ただ、まだ生えたてで虫歯になりやすい歯も多いため、特に虫歯になりやすい咬合面・歯と歯の間・歯と歯茎の間の3か所を意識してブラッシングするようにすると良いかと思います。
永久歯はこれからずっと使い続けていくものですので、この時期のお手入れはとても重要です。
定期的に歯科医院に通って、クリーニングやフッ素塗布を受けることをおススメいたします。
また、この頃はまだ顎の成長の途中の時期ですので、顎の成長を乱すような、頬杖やうつ伏せで寝るなどの”クセ”がある場合は、早めに直すようにしてください。
この時期のお子様は、まだまだ親御さんの手助けが必要です。
歯科医院をうまく活用して、お子様の健全な発育を促していきましょう。
当院の予防に対する考え方はこちら
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