歯周炎で行う治療とは5
2017年3月10日
その他の治療法
歯根歯槽粘膜形成術
歯肉歯槽粘膜形成術とは、口の中の清掃性や審美性を考え歯周組織の形態を整え、歯周組織の健康を維持できるようにするために行われる外科手術のことです。
小帯(歯肉の根元についているひだ)が長く張っていて歯を磨きにくくしている場合に、小帯を取り除く小帯切除術や、限局的に歯肉が退縮し、歯根面が露出している場合に、その部分に別の歯肉を移植する遊離歯肉移植術などがあります。
エムドゲイン
エムドゲインは、新しい歯周組織再生誘導材料です。主成分は、子どもの歯周組織ができるときに重要な働きをするたんぱく質の一種である、エナメルマトリックスたんぱくです。
術式は、前日したフラップ手術に準じています。手術部位にエムドゲインを塗布することにより、歯周組織の発生過程に似た環境を再現します。こうして、はじめて歯周組織ができたときと同じような、強固な付着機能をもつ組織の再生を促すのです。(健保適用外の治療です)
レーザーを用いた治療
高齢化社会を迎えた現在、高血圧、糖尿病など、何らかの全身疾患を有する患者さんが増えています。このような患者さんでは、全身管理や術後の感染に注意が必要になることはいうまでもありません。
レーザーは、治療時に痛みをほとんど伴わないため麻酔を使用しない処置が可能であり、切開などを行う場合にも、ほとんど出血しないばかりか、殺菌効果があるため、術後の感染防止に対しても有効であるなどの理由から、広く使用されるようになってきています
現在の歯周治療において、このレーザー処置は、おもに歯周ポケット内照射による毒素の除去、歯肉の変色による処置(歯肉のメラニン沈着の除去)、象牙質知覚過敏症に対する処置などに用いられています(健保適用外の治療です)。