歯周炎で行う治療とは4
2017年3月8日
組織再生誘導法(GTR法)
これまで高度な歯周炎においては、病巣部の歯肉を切るという、大きな意味での切除療法を行うことによって良好な結果を得てきました。しかしながら、このような切除療法では、ポケットが再発しやすいという問題がありました。さらに治療後、歯肉が下がり歯根が見えてしまう場合があるなどの審美的な問題からも、どのようにすればよりよい歯周組織の再生ができるかが研究され、組織再生誘導法が開発されました。
術式は、フラット手術に準じます。スケーリング・ルートプレーニング後に、上皮組織の侵入を防ぐために、生体への親和性の高い特殊な遮蔽膜を骨欠損部に設置し、歯肉を縫い合わせます。
膜には吸収性材料と非吸収性材料があり、吸収性の膜は手術後自然に溶けるので除去する必要はなく、非吸収性の膜を使用した場合には、およそ6週間後ぐらいで取り出すための処置が必要になりますが、2回目の手術時に組織の再生を確認できるといった利点もあります。