歯周炎で行う治療とは3
2017年3月6日
歯肉切除術
歯肉切除術は、歯周炎や歯周炎による歯周ポケットが、歯周基本治療後にも残っている場合に適応になります。また、降圧薬、免疫抑制薬、てんかんの薬などを服用している場合で、十分なプラーク・コントロールができていないと、歯肉が線維性に肥大してくることがあります。そのような場合も歯肉切除術が適応となることがあります。
術式は、まず特殊なピンセットで歯肉の外側にポケットの底の位置を出血させて印をつけ、つぎに出血点の数ミリ下方(根尖側)からポケットの底に向け、メスで歯肉を切除していきます。残っている歯石については、スケーリング・ルートプレーニングを行い、すべて除去します。術後は約1週間、歯周パックを行います。
フラップ手術
フラップ手術は、歯肉剥離掻爬手術ともいいます。フラップ手術は深い歯周ポケットに対して行われ、歯槽骨に形態異常が認められる場合や歯根の分岐部位に起こった病変など、器具の到達が難しい場合にも行われます。多くは、中等度以上の進行した歯周炎の治療として行われます。
まずメスで切開し、つぎに歯肉を剥離します。その後、感染した歯肉をしっかりと取り除き、スケーリング・ルートプレーニングを行い、最後に縫合、およそ一週間後に抜糸します。