プラークのでき方
2019年11月24日
プラーク(歯垢)は、歯周病や虫歯の原因です。
一般的にプラークはネバネバとした粘着質で、うがいなどでは決して落とすことができません。舌で触ると、ザラザラした感触になっています。
そんなプラークはどういった流れでできるのか、ご存知でしょうか?
今回は、プラークのでき方についてご紹介します。
・第一段階
最初の段階は、歯みがきのあと数分でできあがります。
歯の表面に唾液のタンパク質成分が吸着して、ペリクルという薄い膜を作ります。
ペリクルは歯の再石灰化を促し、酸に対する防御を行うため、この段階は健康で良い状態です。
・第二段階
ペリクルの表面に、口内の善玉菌や連鎖球菌などの常在菌が付着します。
8時間程度はこの状態が続きます。歯の表面を覆ってしまいます。
これらの細菌は虫歯の原因菌などに対抗するものですので、この段階でもまだ健康な状態と言えます。
歯の表面をこすると粘り気のない白い歯垢がとれますが、良性の歯垢と言えるものです。
・第三段階
善玉菌が歯の表面を覆ってしまったあと、その上にかぶさるようにして悪玉菌たちがやってきます。
ここで善玉菌と戦うことになり、悪玉菌の数が多ければ善玉菌に勝ち目はありません。
善玉菌を圧倒した悪玉菌は、ネバネバとした物質を作り出して、自分たちの安全地帯であるバイオフィルムを作ります。
48時間程度経てば、彼らの安全地帯は完成します。
プラークの完成です。
ネバネバの安全地帯の中は快適で、悪玉菌たちは増えていくと同時に酸や有害物質を作り出していきます。
これらの酸や有害物質が、歯や歯茎にダメージを与え、虫歯や歯周病が始まるのです。
・第四段階
第三段階を放置していると、バイオフィルムが口内のカルシウムを吸収して硬化し、1ヶ月程度で歯石を形作ります。
こうなると、歯みがきでは除去することができず、悪玉菌たちはやりたい放題の状態になるでしょう。
プラークができるのを防ぐには、第三段階に入る前(8時間以内)の歯みがきが重要です。
ご不安なことがございましたらお気軽にご相談ください。
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