嫌がる子供の歯科治療
2018年1月6日
小児歯科の難しいところは、子供が泣き叫んだり暴れたりして、治療をさせてくれないことです。
あまりにも泣け叫んだり、暴れたりする場合は、治療をせずに終わることも、少なくありません。
むしろ、歯科医師によっては、少し嫌がっただけで治療を止めてしまったり、ただユニットに座っただけで終わったりすることも、少なくないでしょう。
親御さんにとっては、「虫歯が痛いのをガマンして、せっかく歯科医院へ来たのに、泣き叫んで暴れてしまっては、意味がない」と思われるかもしれません。
しかし、本当に危険な場合を除いて、泣き叫んでいるのに無理やり押さえつけて治療するというのは、長い目で見るとマイナスにしかならないのです。
多くの場合、歯科治療は一度では終わりません。
そのため、無理やり治療して次に来なければ、治療途中というリスクのある状態で放置されることになり、より悪化してしまう場合があるのです。
また、無理やり治療されたことがトラウマになり、大人になっても歯科医に行けなくなることすらあります。
そうなると、より重度の歯周病などで歯を失うリスクが大きくなるでしょう。
子供は、相手を信頼していれば多少の痛みなどは耐えられます。
そのため、最初の何回かは、治療せずに歯を磨いたり、タダ座ったり、口に器具を入れるだけだったりなど、少しずつ慣れさせることが重要です。そうすれば、歯科医や歯科助手に信頼感を覚え、本格的な治療に耐えられるようになるのです。