歯の除菌(3DS)による予防歯科
2018年1月21日
予防歯科の方法には幾つかありますが、基本的には日々の歯磨きがポイントです。
虫歯の原因が口の中のミュータンス連鎖球菌であることは分かっていますので、その細菌をできる限り少なく、増やさないようにする必要があります。
現状、そのもっとも有効な方法が、歯磨きというわけです。
ただ、単純に考えれば、口の中を除菌してしまえば良いと思います。
しかし、ミュータンス連鎖球菌をはじめとする細菌たちは、プラーク(歯垢)を作って自分たちを守ります。
すると、除菌しようとしても薬剤がうまく効果を発揮することができません(口の中に入れるので、あまり強い薬は使えません)ので、歯磨きによる物理的な除去に頼るしかないのです。
しかし、3DSというのは、その除菌を行おうという予防歯科治療の一つです。
具体的には、まず物理的なブラッシングをしたあと、薬剤を付けたリテーナー(マウスピースのようなもの)を歯に装着して、唾液などで薬剤が薄まるのを防ぎます。
そうすることで、一時的にでもミュータンス連鎖球菌を激減させ、その他の善玉菌が増えることで、ミュータンス連鎖球菌の増殖が抑えられることを狙う、という治療です。
画期的な予防治療として話題になっていますが、上述のようにミュータンス連鎖球菌が減るのはリテーナーを装着したあとの一時的なものです。効果を発揮、持続するためには、その後の口腔内ケア(歯磨きなど)や甘いものを控えるなどの生活習慣の改善とセットにする必要があります。
気になる人は、一度かかりつけの歯科医に相談してみてください。