こどもの歯茎のおでき
2017年12月31日
こどもの歯茎に、ニキビのようなできもの、フィステルができることがあります。
口内炎と間違える人もいますが、フィステルは口内炎のように中央が凹んでいることはなく、逆に膨らんでいます。
見た目はまさに膿んでしまったニキビのようなフィステルには、実際に膿が詰まっています。フィステルは、歯の根の先にたまった膿が押し出されて、袋状に膨らんでしまったものなのです。
フィステルは、膿が溢れて歯茎の表面を膨らませているだけですので、触って痛いわけではなく、ニキビのような芯があるわけでもありません。
しかし、フィステルはニキビなどより、もっと重大な症状ですので、すぐに対処しなければいけません。
フィステルは、「歯の根の先にたまった膿が押し出されて、袋状に膨らんでしまったもの」と説明しましたが、歯の根の先に膿がたまった状態というのは、虫歯や歯周病の中でも重傷な状態です。
これらの膿は、虫歯や歯周病によって歯が浸食され、歯の根元にまで細菌が到達して増殖した結果、たまってしまったものです。(口を殴打するなどの外傷でも発生しますが、同様に歯の根にまで傷が到達して細菌が感染しています)
つまり、フィステルができるということは、虫歯や歯周病などによって、歯の根や歯を支える骨が冒されてしまっているということを表しています。
そのため、フィステルは口内炎と違って、放置していても治ることはなく、酷くなるばかりなのです。
もし、こどもの歯茎にニキビのようなできものができていたら、すぐに歯科医に相談してください。