床矯正とは?
2017年12月9日
小児歯科で行われる独特の矯正治療に、「床矯正」というものがあります。
これは「顎態調和法」とも呼ばれる矯正治療で、専用器具を装着して顎を広げるものです。
顎そのものを広げますので、永久歯が生えてくるためのスペースが事前に確保され、将来予測される矯正や抜歯を避けることができます。
成人してからの矯正は時間がかかりますので、それを回避することで、トータルでコストパフォーマンスのよい治療とも言えるでしょう。
また、「床矯正」は、骨が軟らかく、著しい成長を続ける子供の頃だからこそ可能な治療です。そのため、歯科医師から勧められたら、ぜひ実施して欲しい治療の1つと言えるかもしれません。
具体的な治療方法は、専用のマウスピースを装着して生活するだけです。ただし、このマウスピースは定期的に幅を調整し、それによって顎が広がっていくのです。
また、このマウスピースは取り外し可能なので、食事の時や歯磨きの時に外してしまうことができますので、お子様への負担や歯磨きでの磨き残しも少なく、成人矯正の矯正装置と比べてとても楽になっています。
マウスピースの装着期間も永久歯が生え揃うまでですので半年程度で終わることもあり、これもまた成人矯正に比べて負担が軽くなる要因の1つです。
(ただし、装着期間は、治療開始の時期やお子様の歯並び、顎の状態によりますので、個人差が大きくなっていますので、歯科医師に確認が必要です)
床矯正は、お子様が将来的に矯正を要するような傾向があるのであれば、ぜひ検討していただきたい治療と言えます。