歯周病の検査
2017年10月26日
歯周病の恐ろしいところは、非常に悪化するまで自覚症状がないところです。
そのため、自覚症状が出てきてから受診すると、治療して完治するのに相当な時間と手間がかかってしまうことが多くなってしまいます。
そのため、歯科医での定期検診をするなどして予防に努め、仮になったとしても、早期発見できるようにしておくことをおすすめします。
ところで、歯周病の検査というのが、どうやって行われるのか、ご存じでしょうか?
歯周病の症状や治療についてはご存じでも、検査がどんなものかご存じない人は多いかもしれません。
今回は、そんな歯周病の検査について、紹介しましょう。
・染色検査
歯周病の原因は、歯に付着した細菌の塊である歯垢(プラーク)です。
日頃の歯磨きなどでキレイに除去できていれば、歯周病になるリスクは非常に小さいですが、一般的にはなかなかキレイには除去できません。
最初の検査は、このプラークがどれくらいあるのか、その付着率を調べます。(治療中や治療後も、適宜調べます)
方法は簡単で、プラークだけを染色してくれる染色液で口をゆすぐだけです。こうするだけで、歯に残っているプラークが赤く染色されますので、口内の清潔度が分かるわけです。
歯周病予防の段階では、この赤い染色部分ができる限り少なくなるようなブラッシングの指導が行われます。
・プロービング検査
歯周病の診断としてもっとも効果的なのは、歯周病の初期段階から現れて、進行状況と共に悪化する「歯周ポケット」を検査することです。
この「歯周ポケット」は、歯周病の進行とともに深くなっていくものですので、ポケットの深さを調べることで、歯周病の進行状況が把握できます。
その歯周ポケットの深さを調べる検査が「プロービング検査」です。目盛りの付いた細い針のようなプローブという器材を歯と歯茎の隙間にできたポケットに差し込んで、その深さを確認します。
この深さが3mmを超えると、歯周病にかかっている可能性が非常に高いと言えます。
・X線検査
歯周病が進行すると、歯を支えている骨(歯槽骨)が溶けます。そのため、歯周病がどれくらい進行しているのかは、歯槽骨の状態をレントゲン写真を撮ることで確認できるのです。
歯周病の検査については、この他に出血の度合いや歯が揺れる程度を調べる方法もありますが、いずれにしても歯周病は定期検診をしなければ早期発見が難しい病気です。
冒頭にも書きましたが、ぜひ歯科定期検診を受けて、健康な歯を守っていきましょう。