根管治療と細菌
2017年10月1日
「根管治療」は、歯の根元に細菌が感染したり、虫歯やその他の理由で歯の神経が死んでしまったりした場合などに行う治療です。
その手順は、歯の根元にある、神経が入っていた穴の中をきれいに洗浄、殺菌して、薬剤を詰めるというものです。
根管治療にとって、細菌の洗浄はもっとも重要な治療で、根幹に潜む細菌を完全に除去できるかどうかが、治療の可否を決めます。
それに加えて、歯の根元にできた病巣がなくなったところで、細菌が再感染しないように密閉してしまうというのが、再発防止に重要な治療になります。ここまでできて、ようやく治療完了となります。
しかし、口内には善玉菌と悪玉菌を合わせて、少なくとも1,000億から2,000億の細菌が棲んでいますので、洗浄や薬剤を詰める過程での再感染を防ぐのは簡単ではありません。
もちろん、簡単ではなくても、根管治療を行うにあたっては、患部を細菌に汚染されないようにしなければいけません。
そのため、根管治療を専門に行う歯科医師では、ラバーダムと呼ばれる器具を使って、治療する歯だけを隔離し、細菌感染を防いだ状態で治療するのです。
根管治療は、細菌との戦いです。そういった意味で、細菌感染を防ぐことを重視し、きちんと説明してくれる歯科医師を選ばなければいけません。