子供の歯周病
2017年9月19日
歯周病というと、中年以降の大人の病気というイメージが強く、子供の頃は、歯周病よりも虫歯に気をつけていることが多いと思います。
しかし、現在、子供たちの間で、歯周病の初期段階ともいえる「歯肉炎」が多くなっていることをご存知でしょうか?
そこで、注意したいのは、歯肉炎は自覚症状がほとんどなく、歯科検診などで見つかって初めて受診することがほとんどだということです。つまり、親が意識してあげなければ放置される可能性もあるのです。
歯肉炎は、細菌の塊である歯垢(プラーク)が歯と歯茎の間にたまって、歯肉が炎症を起こしている状態です。
この状態のまま放置していると、炎症はどんどんと広がって、歯や歯を支える骨にまで影響を与えます。これが「歯周病」と呼ばれる症状です。
歯周病がひどくなると、歯が抜けてしまいます。そして、子供が歯周病になった場合、すぐには抜けなくても、大人になってから抜けてしまうリスクが高まるのです。
そんなことにならないためにも、「歯茎が腫れていないか?」「歯茎の色が赤や紫になっていないか?」など、親は子供の口内を定期的に確認してあげましょう。
初期の歯肉炎であれば、丁寧な歯磨きをすることで、治すことができます。
子供の口に合った歯ブラシを歯と歯茎の間に当てて小さく動かし、歯と歯茎の間にたまっているプラークを落とすのです。ブラッシングだけで出血してしまう場合もありますが、根気よく毎日続けることで血も出なくなり、元のピンク色の歯茎が取り戻せます。
ただし、正しいブラッシングをする必要がありますので、ぜひ1度、歯科医で子供と一緒にブラッシングの指導を受けてください。