保険が適用される歯科治療とは?
2017年9月16日
虫歯や口内の異常で歯医者さんに行くと、口内の診察を行って、虫歯や歯肉炎の治療などを行ってもらいます。
そんな「よくある歯医者での治療」は、保険が適用されます。しかし、同じような治療でも、歯並びの矯正は、多くの場合、保険が適用されません。
これには、厳密な線引きがあるということを知っている方は少ないかもしれません。
例えば、虫歯の治療で歯を削ったあとに詰め物をするとしましょう。
この時、一般的な金属の詰め物(銀歯)や樹脂製の詰め物にする場合は、保険が適用されます。しかし、セラミックを、使った丈夫で目立たない詰め物を使用すると、保険が適用されなくなるのです。
他にも、冒頭で紹介したように、歯並びが悪いために矯正する場合も、保険が適用されないことがほとんどです。
この保険適用可否の基準は、簡単に言うと以下の2点です
1. 自覚症状があって生活や仕事に支障がある症状の治療である
2. 厳密な規定に則った治療である
歯の詰め物の場合、1.の基準は満たしていることがほとんどです。ただし、2.が違ってくるのです。一般的な金属や樹脂の詰め物は、規定に沿った治療になるため、保険が適用されます。しかし、セラミックや金の詰め物は、規定外の材料を使うため、保険適用外という扱いになるわけです。
歯並びの矯正については、ほぼ、審美的な意味合いが強いため、1.の条件で保険適用外となります。ただし、先天性の病気と認められるような症状の場合は、保険が適用されることになります。
その他、予防歯科では重要なポイントである「歯のクリーニング」も、審美的な意味合いが強いため、1.の条件に当てはまらず、保険適用できない場合が多いです。
もちろん、歯科医の判断において「虫歯の疑いがある」「歯周病の疑いがある」場合には、「歯のクリーニング」が保険適用できる場合もあります。
ただ、そんな風に歯科医の判断で保険適用内の治療を始めると、2.の基準を満たすため、治療に使う機材や治療の順番などが、厳密に決められてしまって、かえって思うような治療ができないこともあります。そのため、途中から保険適用外の治療に切り替える場合も少なくありません。
当然ですが、保険適用外の治療を歯科医師が勝手に行うことはなく、適宜説明の上、患者様ご納得の上で実施されますので、ご安心ください。