「歯周」とは?
2017年8月17日
「歯周病で口臭がひどい」「歯周病のせいで、歯茎から血が出る」「歯周病で歯が抜けてしまう」などと、歯周病の症状については、多くの人がご存じでしょう。
しかし、歯周病が歯のどのあたりの病気なのかを詳しく知っている人はあまりいないかもしれません。
今回は、歯周病が起こる場所(歯周)について、解説しましょう。
そもそも、歯周病は細菌の感染によって引き起こされます。そして、感染した細菌が増殖し、健康な組織に炎症が起きることで、不快感や痛み、組織破壊が起こるのです。
そんな歯周病の原因である細菌が感染するのは、ほとんどの場合「歯と歯肉の間」です。
「歯と歯肉の間」は、毎日の歯磨きしていても、意識しなければ、なかなかキレイにしておくことはできません。そのため、食事のあとの食べかすなどが残りやすく、それを栄養にして細菌が繁殖してしまいます。
その結果、多くの細菌が停滞して固まり、歯垢(プラーク)となって貼り付いてしまうのです。
プラークはとてもねばねばとしていて、うがいなどでは簡単に落とせません。
そんなねばねばのプラークの中には数億もの細菌がひしめいており、彼らの活動によって放出される様々な毒素が健康な歯や歯茎にダメージをあたえるため、炎症が起こるわけです。
もちろん、放置していると炎症はどんどんと広がり、歯茎を萎縮させたり、歯槽骨という歯を支えている骨が犯されたりします。そして、悪化してしまうと、歯を抜かなければいけなくなることも少なくありません。
なお、プラークをそのまま放置していると、歯石となって歯に固く貼り付き、歯磨きでも落とせなくなります。また、歯石が付くことで隙間が多くなり、新たな細菌がすみやすい場所が多くなってしまい、悪化する速度が上がってしまうのです。
歯周病は、「歯と歯茎の間」にたまった食事カスなどによって細菌が増殖することで起こるわけです。