口は細菌の倉庫だ2
2017年8月8日
歯周病菌は同じく体に害を及ぼす細菌で全身に様々な影響をもたらし、心臓病や流産などにも関係するといわれています。
う蝕菌は、虫歯の原因菌のことで、歯の表面に多糖体のバイオフィルムを作り、その内部で増殖して乳酸を作りだしその乳酸を歯の表面に貯め、歯のエナメル質を溶かしてしまう細菌です。
口の中にいる細菌の数は、唾液1ミリリットル当たり1億個といわれています。おわかりでしょう。だから「口はお尻よりも汚い」のです。ついでに、バイオフィルムにはどのくらい細菌がいるかというと、1グラム当たり1000億個もいます。
口の中の細菌数は常にほぼ一定で、イス取りゲームのように、きまった数のイスを取り合っています。問題はよい細菌が多くイスを取るか、悪い細菌が多く取るかによって健康が左右されるということです。当然ですが、細菌の中にも体にとってよい細菌と悪い細菌があるのです。
少しは、口が健康に及ぼす影響力に気づいていただけましたか。
どれほど口が無防備な状態にあるか、おわかりいただけたでしょう。
こんな状態の口の中に虫歯ができたら、そこはむき出しの傷口と同じです。さまざまな悪い細菌がその傷口から入ってきます。たかが虫歯と侮ってはいられません。