どうやって虫歯になるのか1
2017年7月27日
歯の表面は常に唾液でおおわれています。
そして唾液が歯の表面のエナメル質にふれているかぎり虫歯にはなりません。
唾液には、さまざまな作用がありますが、その一つが清浄作用です。口の中の細菌や食べ物のカスを洗い流してくれるのです。
ところが、ミュータンス菌が口の中にいると、砂糖という「えさ」を得て、唾液をさえぎる膜のようなものを歯の表面に作ってしまいます。
そのため、唾液のはたらきが行き届かなくなり、虫歯が作られていくのです。
ミュータンス菌が分泌するグルコシルトランスフェラーゼ(GTF)という酵素が、砂糖をネバネバした「グルカン」という多糖体に変え、歯の表面にぴったり張りつきます。
ミュータンス菌は、砂糖がない状態でほかの口の中にいる細菌よりもくっつく力が弱いので、唾液の中に浮いているだけで、自然に唾液によって流されてしまい、口の中に居座ることはできません。
しかし、砂糖があると、ネバネバとしたくっつきやすいものとなって歯の表面にへばりつくのです。