2017年4月5日
歯の余計なすき間を専門的には「死腔」と言います。この「死腔」にも二種類あって、神経が入っていた管の先端まで詰めた物が届かない場合と、レントゲン・フィルムでは根の先端まで届いているようにみえても、実は、壁とその充填物との間に肉眼ではわからないほどのすき間がある場合、そのすき間がガラスとガラスをくっつけたほどのすき間でも、支障をきたします。ぴったり合わせた二枚のガラスを水につけると、間に水が上がってきます、これくららいのすき間でもいけないのです。
残念ながら、レントゲン・フィルムでは、そのくらいのすき間はとても読み取ることはできません。
充填のあと、充填物がどの程度白くレントゲンに写るとよいか、だいたいわかってきたことでしょう。しかし、勉強不足の歯科医も含めた、ごく一般の患者たちは、どういう状態が望ましいかが、なかなか見分けにくいものです。
2017年4月3日
根管に有害なすき間があり、根が溶けていく場合、どんどん溶けていって、いつかはその歯の根が全部溶けていき、ついには抜けてしまいます。結果的には余計なすき間はなくなるわけですから、体に害はなくなってしまいます。
囊胞(うみのふくろ)の場合は、炎症の急激な拡大を阻止するための産物ですから、慢性の炎症にとどまっているということです。ただし、慢性の炎症でも囊胞を持っている人の感染抵抗力が落ちた時に、急性に変わることはよくあります。その時、頬や顎まで大きく腫れます。
人間の歯の中でも、余計なすき間があってはいけないということです。歯の神経が入っていた管も密閉しておいてあげないと、外界と連絡することになります。
ところが人間の体というのはよくできていて、時おり、根の先端だけ自然に封鎖されることがあります。しかし、一般的には、特に管の太い例、あるいは患者のいろいろな条件によっては、封鎖しない場合が多いようです。