根管治療とは10
2017年4月10日
すべての歯科医がレントゲン・フィルムによるすき間の判別法を習得できるというわけではありません。きわめて高度な診断能力が必要となります。判別のヒントは、管の先端がどのくらい先細りがどうかです。
レントゲン・フィルムで、見かけ上、根管が白く写っていても、必ずしも安全と言えないわけです。充填物がいかに根管の中にきっちり入って、特に根の先端でしっかりパッキングされているか、ということが重要です。
どういう状態に管をデザインしてその形態を整え、充填物を入れたら安全かということが、研究でわかってきたのです。そうでないデザインの場合は、すき間がどうしてもできます。
肉眼ではっきりわかる程度のすき間は問題外ですが、なかなか見分けがつかないような状態のすき間もあり、これでも根の先の病巣が消えてくれません。根の先端が、水分でも決して吸い上げないほどしっかり密閉されていなければ、病巣は消えていかないのです。