根管治療とは3
2017年3月24日
神経を抜く行為を「抜髄」と言いますが、この手順を経たあと、神経が入っていた管に根管充填という治療を行うわけです。この処置が十分であれば根の先ではほとんど異常が起きません。適切な処置が行われず放置された場合、あるいは根管治療をしてもそれが十分でなかった場合に、炎症の広がりは根の先、すなわち骨の中へ進み、化膿炎症を起こしてくるわけです。こういうことのないよう根管治療が行われているはずです。
根管治療後、歯にはそれなりの欠損(歯の固い部分が失われること)が生じます。それを部分的に詰める(充填)あるいはそれでも補いきれない場合は、さらにその歯のほとんどを金属でかぶせる治療(歯冠修復)を行って、本来の「咬合」に耐えられるよう歯の形を回復していきます。根管治療というのは歯冠修復、すなわちかぶせ治療の前に必要となる歯の基礎工事的な治療行為と言えると思います。