根管治療とは2
2017年3月22日
現在、この「根管治療」という言葉は学術的には(特に諸外国では)、あまり用いられておりません。日本でも「歯内療法」という言葉のほうが一般的と言えます。「歯内療法」となりますと、その言葉の意味範囲が広がります。そのため、今回は狭い意味での「歯内療法」、すなわち「根管治療」についていろいろ話を進めていきます。
「根管治療」には「根管形成」と「根管充填」という過程が含まれます。「根管形成」は神経の形づくり、「根管充填」は管の充填(封鎖)行為を言います。
「根管治療」に成功する最大のポイントは、「いかに緻密に根の先端部を封鎖できるか」にあるのです。
それでは根管治療というのは通常の治療の中で、どういう位置にあるかということを説明しましょう。ふつう、虫歯にはその進行程度によってC1からC4という段階があります。
C2までは虫歯の進行が象牙質にとどまっています。したがって、通常は神経、すなわち歯髄までは侵されていないわけです。
もし歯髄まで虫歯が進行していきますと、当然これらは炎症を起こしますので、相当な痛みが現れます。炎症の広がりや強さによっては、この歯髄の特別な処置を必要とする事態になってきます。