ブラッシングの知識2
2017年3月15日
ていねいにやさしく磨く
歯科で二大疾患といえば虫歯と歯周病です。そしてこの原因はプラークです。ブラッシングの目的は、第一にプラークを除去することにあります。第二に歯肉をマッサージして血行をよくし、栄養と酸素を送り込んで歯肉の炎症をやわらげることです。
とくに歯と歯肉の境目や歯と歯のあいだはプラークが付着しやすく、また磨き残しが生じやすいところです。そこで歯周病の予防や治療の効果を上げるためには、ブラッシングによって、いかにこの部分のプラークを確実に落とすかが重要になってきます。
歯ブラシの持ち方には、親指と人差し指で握る方法と、鉛筆をもつような方法(ペングリップ)があります。ブラッシングにはいくつかの方法がありますが、「磨かなければ」という気持ちから力が入ってしまい、ごしごしと強い力でブラッシングをすると、かえって歯肉や歯の根本を痛めてしまうことがあります。買ったばかりの歯ブラシの毛先がすぐ(1週間ぐらいで)開いてしまう人は要注意です。
とはいえ、ある程度のブラッシング圧は歯ブラシの毛先を歯と歯のあいだに届かせるためには必要です。ブラッシング圧は歯ブラシの硬さ、あて方などによって左右されますが、100~300gぐらいが適切です。ブラッシング圧が弱すぎてもプラークは落ちませんから、痛くない程度の適度な強さは必要です。
このように、プラーク・コントロールの効果をより高めるには、ていねいに適度な力でやさしく磨くことが基本となります。