歯周病を起こしやすい条件とは8
2017年2月10日
二次病変として考えられている疾患には腎疾患、リウマチ性疾患(リウマチ熱、関節リウマチ)、循環器障害(細菌性心内膜炎、心筋障害、冠状動脈障害)、皮膚疾患(掌蹠膿疱症、結節性紅斑、多型滲出性紅斑、膿疱性細菌疹)などがあげられていました。
この病巣感染説は、当時、その因果関係を科学的に証明することができなかったことから、次第に消えていってしまいました。ところが以前からアメリカで行われている大規模な疫学調査の結果によって、歯周病が種々の全身疾患と関係し、疾患を増悪させることがわかってきました。このような疾患には心臓血管系疾患、細菌性心内膜炎、糖尿病、低体重児出産、呼吸器疾患などがあります。
心臓血管系疾患では、歯周病を持つ人は健常な歯周組織を持つ人と比較して、2.7倍高い確率で虚血性心臓発作を引き起こしていたということが、1997年の学術雑誌「サイエンス」に報告されました。