歯周病の治療1
2017年2月22日
まず、口のなかの診査を行って現在の歯周病の状態を把握し、原因を明確にしたのちに、それを除去していくことが基本です。主な診査内容は、歯肉の炎症状態、歯周ポケットの深さ、歯の動揺度、プラークの付着状態、咬合(噛み合わせ)状態、 エックス線診査による歯槽骨の吸収及び歯根膜の変化などです。
もちろん診査前には、全身疾患などの有無や妊娠など、現在の健康状態などについての問診があります。これは、歯周病と全身疾患や健康状態の関わりが極めて深いからです。そして、診査結果をもとに治療計画を立案し、処置内容を患者さんに具体的にお話をし、治療に対する理解と同意を得たうえで治療を開始します。
歯肉炎の治療はどのように行うか
歯肉炎が軽度の場合には、歯周病に影響を及ぼすプラークや歯石の除去を行うことにより、炎症のほとんどは治ります。しかしながら歯周病を治すためには、患者さんの協力がなければなりません。
すなわち患者さん自身が、まず専門家(歯科医師、歯科衛生士)による口腔清掃指導を受け、正しい歯磨きなどによるプラーク・コントロールを実践していかなければなりません。正しいプラーク・コントロールと専門家による歯石除去(スケーリング)をあわせて行うことにより、炎症が治まり、歯肉の状態は改善され、歯周基本治療の効果が期待できます。
しかしながら、歯肉炎が進行してしまうと歯周基本治療のあとにも歯周ポケットが残る場合があり、このような場合には、歯周外科治療として歯肉切除術を行うことがあります。