歯周病の起こりやすい部位はあるか
2017年1月18日
歯肉の部位ごとに歯周病の起こりやすさをみると、最初に炎症が引き起こされるのは、歯と歯の間にある歯間乳頭歯肉とよばれる歯肉であり、ついで歯を取り囲む辺縁歯肉に炎症が生じ、さらに炎症が強くなると歯肉全体にまで炎症が及ぶことになります。
歯と歯のあいだの歯垢は、ふつうの歯ブラシでは完全に除去するのがとても難しいため、デンタルフロスという、いわゆる糸ようじを使って清掃したり、歯の隙間が大きいときには、歯間ブラシという歯のあいだを磨く専用の歯ブラシを用いなければ、十分に予防することはできません。
そのほかにも、歯並びの悪いところでは歯垢がうまくとれないことから歯周病になりやすく、うまく歯に合っていない不良な補綴物(入れ歯、詰め物、被せものなど)をもつ歯も歯周病にかかりやすくなります。
また、入れ歯の留め金をかけている歯は、歯垢が付着しやすいばかりでなく、入れ歯に加わる強い力が歯に伝わり、歯周病を進行させる危険性があります。
まれに若年者に発症する歯周病である、若年性歯周炎では、中切歯と第一大臼歯(六歳臼歯)に特異的に歯周病が進行することがあります。