細菌・免疫力・かみ合わせが歯周病の原因
2016年12月5日
歯周病とは、歯肉炎と歯周炎のふたつを合わせた呼び名です。ここでは簡単に、歯肉にだけ炎症が起きたものを歯肉炎、歯を支えている歯槽骨にまで炎症が広がった状態を歯周炎と呼ぶと理解しておいてください。なお、歯槽膿漏とは重度の歯周炎のことです。
さて、歯肉炎にしろ、歯周炎にしろ、炎症が起きているのですから、その原因となる細菌がいます。しかし歯肉炎と歯周炎では、原因となる細菌はそれぞれ違いますし、むし歯の原因菌も、歯肉炎菌や歯周炎菌とは異なります。
歯肉炎やむし歯の菌と違い歯周炎の菌がやっかいなのは、菌自体が細胞内毒素を持っていることです。菌の細胞内にあるこの内毒素が、歯周組織を攻撃し傷つけ、その結果歯槽骨を破壊するのです。
歯周病は、原因となる菌が口の中にいても、必ず発症するとは限らないという不思議な病気です。発症するには、免疫力(病気への抵抗力)というもうひとつの要素が関連しているのです。
歯周病菌が増殖しだすと、細菌から体を守ろうとする防御機能が働き出しますが、このとき、細菌とたたかう力、つまり抵抗力が強いか弱いかで、病気が発症するかどうかが大きく左右されるのです。
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