歯周病菌とたたかう免疫システム2
2016年12月21日
サイトカインの影響をもろに受けるのは、歯を支えている歯槽骨です。歯槽骨は、体のほかの部分の骨と同じで、常に古い骨は吸収され、新しい骨が作り出されています。骨を吸収する細胞を破骨細胞、骨を作り出す細胞を造骨細胞といいますが、サイトカインはこの破骨細胞の働きを促してしまうのです。
歯周病が拡大・長期化し、炎症が重くなると、それを鎮めようとする免疫反応も強まります。その結果、サイトカインなどの刺激で破骨細胞の働きが活発になり、歯槽骨はやせ細り、吸収されていってしまうのです
自らの体を守る免疫システムなのに、その働きで歯槽骨がやせ細り、ある日突然、歯がポロリと抜け落ちてしまう、なんてことにならないよう、いつまでも歯周病を放置しておいてはいけません。
炎症が起きること自体は免疫機能が正常に働いている証拠ですから、あまり心配することはありません。
歯肉がはれても、1、2日して自然に治るようならようすをみていていいでしょう。問題は、炎症が長引くことです。2~3日過ぎても歯肉の腫れがおさまらず、出血してきたというような場合は歯科医院を受診しましょう。早めに抗生物質を投与し、炎症を抑えることが大切です。
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