全身の病気も引き起こす歯周病2
2016年12月14日
むし歯の菌に多い好気性菌は、別名グラム陽性菌と呼びます。歯周病の菌に多い嫌気性菌のほうはグラム陰性菌といいます。これは、顕微鏡下で菌を判別するために使うグラム染色という染色方法により分けた呼び方です。顕微鏡をのぞいても、菌は無色透明ですから判別がむずかしい、そこで、それぞれの菌の、染色したときの反応の違いを利用し区別するわけです。
好気性菌=グラム陽性菌、嫌気性菌=グラム陰性菌と理解しておいてください。
さて、グラム陽性金とグラム陰性菌との一番大きな違いは、細胞内毒素を持っているかどうかです。細胞内毒素というのは細菌が自ら細胞内に持っている毒素のことで、グラム陽性菌は持っていませんが、グラム陰性菌は持っています。
歯周炎の菌の多くはグラム陰性菌、つまり細胞内毒素を持っている菌です。グラム陰性菌はエンドトキシンという細胞内毒素を持っており、この毒素が歯肉やその周囲組織を傷つけるわけです。
http://www.icco-d.com/