全身の病気も引き起こす歯周病菌1
2016年12月12日
口の中にいる細菌のうち、同じ悪玉菌でも、むし歯の原因菌と歯周病の原因菌は異なります。さらに、歯周病のうち、歯肉炎と歯周炎でも原因となる菌は違います。
むし歯の原因になるのは、連鎖球菌、乳酸桿菌、放線菌などで、歯肉炎の原因菌はアクチノマイセス・ビスコーサスなど歯肉縁上にたまったプラークに増殖している細菌たちです。歯肉縁上というのは、歯肉と歯が接している、目に見える部分の事を言います。
むし歯の菌も歯肉炎の菌も、その多くが好気性菌といって酸素を好む菌です。口の中の菌のうち、歯の表面など目に見えるところにいる菌の多くは好気性菌です。
一方、歯周炎の原因菌は、主に酸素を嫌う嫌気性菌です。歯周炎を起こす細菌は、歯周ポケット内の直接酸素に触れない歯肉縁下のプラークに増殖しています。歯肉縁下というのは、歯肉と歯が接した部分より下の歯の部分で、空気に触れにくい場所です。嫌気性菌は酸素を嫌う菌ですから、歯周ポケットの内側とか、舌の裏側など口の中でも空気が届きにくいところにたくさんいる菌なのです。
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