審美目的だけではない「歯列矯正」
2016年11月18日
歯並びを治す「歯列矯正」は子どもが受けるもの、あるいは審美性を求める人が受けるものというイメージをもつ人も少なくないのでは?
しかし、歯並びやかみ合わせの悪さは、見た目の問題だけではありません。ブラッシングが行き届かない歯並びは、歯周病やむし歯のリスクを高めます。また、噛み合わせが悪いとあごの骨に負担がかかり、あごの関節の不調につながったり、肩こりや頭痛など全身症状を引き起こすこともあります。
歯周病の再発予防のために、歯列矯正を検討するのも1つの選択肢です。
大人の歯は上下合わせて28本、親知らずを含めると32本あります。実は、32本の歯が正しくきれいに並んだ人というのは、めったにいません。完璧な歯並びでなくても、食事や発音など歯の機能に問題がなければ、矯正する必要がない場合もあります。
矯正がすすめられるのは「叢生(乱ぐい歯・八重歯)」「上顎前突(出っ歯)」「下顎前突(受け口)」「開咬」などの不正咬合です。そのほかにも「すきっ歯」や「すれ違い咬合」も矯正の対象となります。
矯正治療では、ブラケットとよばれる金属製(最近ではポーセレン製のものもある)の器具をすべての歯に装着し、これにワイヤーを通して歯並びを整え、固定します。その後は、月1回くらいのペースで歯の動きに合わせて装置を調整し、短くて1年~2年、長い場合は3年以上かけて、治療を行います。最近ではPAOOといって歯の移動を早くするために矯正前に歯科外科処置を行い、治療期間を1年以内で終了できる方法もあります。矯正は原則として自費治療となります。
http://www.icco-d.com/