噛み合わせの異常がなぜ起こる
2016年11月16日
では、噛み合わせの異常はどのようにして起こるのでしょうか。
まず第一に、乳歯から永久歯に生え変わる時期に起こるものがあります。むし歯になった乳歯などを放置していると、そこへ生えてくるべき永久歯が場所を確保できず、正しい位置や方向に萌出(ほうしゅつ)できません。そのため、歯並びが悪くなり、噛み合わせに異常を来すことがあります。
同じ時期に噛み合わせの異常が起こる原因として、現代人特有の小さなあごが挙げられます。昔のヒトに比べると、現代人はやわらかいものを好み、噛む回数が少なくなったと、いわれています。そのため、あごの骨が十分に発達せず、永久歯が生えそろうためのスペースも狭くなってしまうのです。永久歯は過密状態で生えてくるため、やはり歯並びが悪くなり、噛み合わせに異常が起こります。さらに、十分発達していないあごに親知らず(第3大臼歯)が生えてくると、ほかの歯を無理やり押しのけて歯並びを悪くすることがあります。この場合は、早めに親知らずを抜く治療が施されます。
一方、本人の不注意で噛み合わせを悪くすることもあります。例えば、むし歯などで歯を失い、そのまま放置していると、残された歯が移動してきます。常に大きな圧力を受けている歯は、スペースができると徐々に移動し、わずかな移動でも上下の歯のかみ合わせに狂いが生じるのです。
また、歯科での治療が原因で起こるケースも少なくありません。入れ歯やブリッジを入れるときに、咬合調整が十分に行われていないと、当然噛み合わせは悪くなります。入れ歯やブリッジの違和感や不快感は、遠慮なく医師に申し出るべきです。
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