抜歯したまま放置しない
2016年10月31日
生まれ持った歯を少しでも長く保つために、歯科医療は「できるだけ削らない、抜かない治療」へと発展してきました。しかし、歯周病が進んで歯の根っこ近くまで侵されてしまうと、抜歯を余儀なくされます。
大人の歯は上下それぞれ14本、合わせて28本あります。これらの歯は、1本1本が独立して機能しているようにも見えますが、そうではありません。上下それぞれ14本の歯からなる歯列を形成し、上の歯列と下の歯列がうまく噛み合うことによって、その機能を果たしているのです。
そのため、1本でも歯を失うと噛み合わせに狂いが生じてきます。歯を抜けたままにしておくと、両隣の歯が歯のないほうへ倒れてきたり、下の奥歯がなくなったときは、その歯と咬み合っていた上の奥歯が下に出っ張ってくることがあります。
歯を失うということは、噛む機能が低下するだけではありません。歯には噛む以外にも、正しい発音や容貌のバランスを支える働きなどがあります。
また、噛み合わせに狂いが生じると、残された歯を歯周病の危険にさらすことになります。ですから、「1本くらい歯がなくても、噛めるから」とか、「抜けたのは奥歯で目立たないから」などと考えて放置すると、将来大変なことになるでしょう。
抜歯後の処置には、「ブリッジ」「入れ歯」「インプラント」の3種類の治療法があります。それぞれの特徴をよく理解して、治療法を選択するようにしましょう。
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