QOLの高い生活を支える歯の健康
2016年9月7日
健康日本21では、QOLの質を高めるために、歯の喪失を防ぐ目標が掲げられていますが、自分の歯でかみにくくなるということは、生活にどんな影響を与えるのでしょうか。
もっとも影響が大きいのは、やはり食生活です。いろいろな食べ物を良く噛んで、バランスよく食べるということは、健康の維持・増進はもちろん、食事を楽しくするためにも必要です。しかし、しっかり噛むためには、健康な歯が欠かせません。厚生労働省が実施した「国民健康・栄養調査」でも、「40歳以上において、歯の本数が20本以上の者は19本以下の者に比べ、何でも噛んで食べることできると回答した者の割合が高い」という結果が出ています。
歯を失って、噛む能力が低下すると、食べられる食品も限られてくるため、栄養バランスが偏りがちになります。また、食べる楽しみが半減したり、むしろ食べることが苦痛になることもあります。食べられないからと、人と外で食事するのを避けるなど、家にこもりがちになる人もいます。自分の歯でよく噛める人は、高齢になっても肌のつやも良く積極的な人が多いようです。高齢者に「今の楽しみは何ですか」というアンケート調査を行うと、「食べること」が上位にランクされます。また、噛む能力とQOLの関係を調べた調査でも、よく噛めている人の方が、噛めていない人に比べてQOL良好者の割合が多いという結果が出ています。噛む能力が維持されているかどうかは、QOLの向上の重要な要素なのです。
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