歯周病は「感染症」誰でもコントロールできる
2016年9月12日
最近は、むし歯がミュータンス菌という細菌による感染症であることをご存知の方も多いことでしょう。一方で、歯周病で歯を失う人は加齢とともに増えていくため、歯周病は防ぎようのない病気だとあきらめている人もいるかもしれません。しかし、歯周病もむし歯と同様、実は細菌なしには起こりえない「感染症」なのです。しかも、その発症や進行のメカニズムはかなり解明されており、コントロールの仕方もわかってきました。
いち早くそのことを知り、実践してきた北欧やアメリカでは、すでにむし歯や歯周病が激減しています。わが国も少々遅れをとったものの、近年はリスクコントロールを主眼とする「予防歯科」の概念が普及しつつあります。細菌の増殖を最小限に抑え、口内環境を整える「プラークコントロール」を治療の柱に据える歯科も増えてきました。
削ったり、詰めたり、被せたりといった治療は、痛みや腫れ、噛めないなどの症状を一時的に改善してくれますが、「細菌感染」という根本的な原因を断ち切ることはできません。しかも、一度削った歯、抜いてしまった歯は、二度と元に戻すことはできないのです。
歯の健康を維持し、1本でも多く自分の歯を残すためにも、まずは発症リスクを最小限に抑えること。また、定期的な歯科検診で早期発見に努めることが大切です。同時に、歯周病について、最新の正しい知識を持つことも必要です。病気のメカニズムやリスクコントロールについては、次にくわしく述べることにして、その前に歯の仕組みや動き、口内環境の基礎を簡単に理解しておきましょう。
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