歯周病は「リスクコントロール」が第一
2016年8月17日
歯周病は口腔内の細菌によって引き起こされる感染症であり、直接の原因は細菌の温床となるプラークやバイオフィルムです。しかし、単純に細菌の多い少ないだけで、発症が決まるわけではありません。もちろん、プラークやバイオフィルムをしっかり取り除くこと、作らせないことが歯周病予防の第一歩なのですが、それ以外にも、口腔内や生活習慣のなかには、歯周病の発症や悪化につながるリスクファクターが潜んでいます。
たとえば、深い歯周ポケット、歯並びやかみ合わせの悪さ、歯ぎしりや口呼吸などの癖、むし歯やむし歯の不適切な処置などは、プラークの増殖や炎症悪化の原因となる局所的リスクファクターです。一方、飲食の回数などの食習慣、喫煙、ストレス、肥満や糖尿病の有無などは漸進的リスクファクターとして間接的に歯周病を悪化させることがわかっています。
以上のように歯周病にはいくつかのリスクファクターが明らかになっており、これらのリスクには個人差があります。通常の治療を行っても、歯周病が進行しやすい人、再発しやすい人がいますが、その差は各自が持つさまざまなリスクの差にほかなりません。
自分のリスクファクターを知り、弱点を改善する「リスクコントロール」こそが、真の治療の第一歩といえるのです。
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