キシリトールの虫歯予防効果
2016年6月17日
虫歯菌は甘いものが大好き。なのに、砂糖と同じくらい甘いキシリトールが、虫歯予防に役立つのはなぜでしょう。
じつは、ひとくちに糖といってもその種類は多様です。
キシリトールは、白樺(しらかば)や樫(かし)などに含まれる天然の甘味成分、キシラン・ヘルミセルロースに水素を加えて化学反応を起こした「糖アルコール」と呼ばれるものです。ミュータンス菌に代表される虫歯菌は糖を分解して酸を発生させますが、キシリトールは虫歯菌が分解できない独特の構造なので、酸を発生させることができずに、次第に数が減っていくのです。
キシリトールの爽快感のある甘味は唾液の分泌を増やす効果もあり、しかも、唾液中のカルシウムと結びついて「キシリトール-カルシウム」という形になると、エナメル質の再石灰化を促す効果もあります。
キシリトールをぜひ利用してほしいのは、ミュータンス菌が多い人、虫歯になりやすい人、唾液の少ない人、ストレスの多い人などです。
キシリトールを口の中に長時間とどめておけるという意味では、ガムがベターです。ミュータンス菌を減らしたい人は食事をとった直後に、唾液を増やしたい人は食前にかみましょう。
かみ方のポイントは、最初に出る唾液は飲み込まず、2分間を目安にためて、口の中でぐるぐる回すこと。これはミュータンス菌にまんべんなくキシリトールを行き渡らせるためです。2分間、唾液をためるのが難しい人は、最低でも5~10分間はかみ続けましょう。
一壺歯科医院
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