ミュータンス菌のつくるプラークは落ちにくい
2016年5月30日
虫歯菌は、口の中に入ってきた砂糖を取り込んで、グルカンと呼ばれるネバネバした物質をつくって、歯の表面にベタっと張り付きます。グルカンはいわば虫歯菌が増殖するための足場です。虫歯菌はこの中で次々と仲間を増やし、数時間程度でプラーク(歯垢)に成長します。プラークは歯の表面につく白っぽい汚れのことです。じつはこれ、虫歯菌の塊そのものなのです。
とはいえ、プラークがついただけでは虫歯になりません。そこにさらに砂糖というエサが与えられると、プラーク中の虫歯菌が酸をつくります。この酸が歯の表面のエナメル質を溶かし始めた状態が虫歯です。
とくにミュータンス菌のつくるグルカンは水に溶けない不溶性です。普通に歯磨きしただけでは落としきれません。しかも、ミュータンス菌の出す酸は、歯のミネラル分を溶かす力が強く、作用する時間も長いという特徴があります。
甘いものをいつも食べているわけでもないのに虫歯ができる、あるいは、子どものころから虫歯になりやすく、歯医者さんで治療をしても、すくまた虫歯ができてしまう、こんな人は口の中のミュータンス菌の数が相当多い可能性があるのです。
一壺歯科医院
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