黒毛舌とは
2015年12月25日
黒毛舌とはあまり聞きなれない言葉だと思います。字を見るとある程度想像がつくかと思いますが、まさに「舌に黒い毛が生えたようになっている状態」のことです。普通、舌の表面は薄いピンクをしているのが正常な状態ですが、これが何らかの原因によって黒い毛が生えたようになってしまうことがあります。
この黒い毛のように見えるものの正体は、舌の表面に存在する糸状乳頭(しじょうにゅうとう)と呼ばれる、粘膜上皮の細かい突起です。舌がザラザラしているのはこれが存在しているからです。この糸状乳頭が過剰に形成され、毛のようになったものを毛舌と呼び、白や黄色になることもありますが、黒くなったものを黒毛舌と呼びます。
この毛舌の色は、飲食物の色、そこに存在する色素産生菌が出す色、タバコのタールの色などです。糸状乳頭が長くなって毛舌になる仕組みはまだはっきりと解明されてはいませんが、抗生剤の服用、喫煙、真菌感染症、胃腸障害、放射線照射、ストレスなどが関係していると言われています。
治療としては、原因となるものを除去すること、口の中をうがいなどで清潔に保つことで、消毒効果のあるうがい薬などが処方されることもあります。
舌の状態は健康状態を表します。ときどき舌の状態もチェックしてみましょう。
一壺歯科医院
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