歯の先天欠如とは
2015年10月21日
先日、歯の数が多い「過剰歯」についてお話ししましたが、今回は歯の数が足りない「先天欠如」についてお話しします。通常生えるべき歯が作られずに数が足りなくなってしまうのですが、1、2本足りない場合がほとんどで、中には数本足りない場合もあります。日本における先天欠如の発生頻度はおよそ10%ほどとも言われており、増加傾向にあるようです。
先天欠如が多く発生する場所としては下の前から5番目の歯(下顎第二小臼歯)、下の前から2番目の歯(下顎側切歯)が挙げられます。先天欠如の原因はいまだハッキリしていませんが、次のようなことが原因として考えられています。
・歯の退化現象
・母親の妊娠中の栄養不足
・遺伝
・薬物の副作用
・全身疾患
先天欠如は乳歯にも永久歯にも発生します。先天欠如があることで、歯と歯の間に隙間ができてしまったり、かみ合わせ、歯並びに影響が出ることがあります。永久歯に先天欠如が起こった場合、その部分の乳歯はしばらく抜け落ちることなく、その部分にとどまりますが、いずれは根が吸収して抜け落ちてしまうことがほとんどです。そのため、その後は隙間のあいた部分を何らかの方法で補う必要があります(ブリッジ、義歯、インプラントなど)。もしくは歯列矯正治療で並べる方法もあります。
乳歯がいつまでも残っている場合先天欠如の可能性がありますので、歯科で一度調べてもらいましょう。
一壺歯科医院
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