歯にツノがある?中心結節について
2015年10月19日
時々、歯の真ん中にツノのような突起がある人を見かけます。これは中心結節と呼ばれる歯の形態異常で、咬む面の中心部に現れます。一番多いのは下の第二小臼歯(前から数えて5番目の歯)で、出現率は1-4%といわれています。他の小臼歯や大臼歯、また上の前歯に現れることもあります。
この中心結節の問題点としては、この尖ったツノの部分にも神経が入っている、ということです。そのため、生えて間も無い頃に、このツノが折れてしまって神経が露出、感染してしまうことも多く、虫歯になったわけでもないのにしみたり、ズキズキ痛んできます。
生えて間もない頃の歯がこのようなダメージを受けてしまうと、歯の根っこがまだ完成していないため、神経の治療は、根の形成を妨げないような方法で行われます(アペキソゲネーシス、アペキシフィケーション)。
予防法は、まず、お子さんの歯が生えてきたら歯の真ん中にツノのような突起がないかどうかをよく観察し、もしそのようなものがあるようであれば、早めに歯科医院で診てもらいましょう。そして、それが中心結節である場合、歯科医院ではそのツノ部分が折れにくくなるような処置をします。具体的にはツノの部分の周りに樹脂(レジン)の詰め物をして保護したり、尖りすぎているところをすこし削って丸めたりします。
お子さんにも、飴や氷などの硬いものをなるべく噛まないように注意してあげるようにしましょう。歯科医院で予防処置をしても強い力がかかると折れてしまうことがありますので、定期的に検診を受ける必要があります。
一壺歯科医院
http://www.icco-d.com/